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MG ミゼット,フロントアクスル左のハブの分解,組み立て [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットのフロントサスペンション回りを清掃しようと点検してみたが、あまりにも汚れがひどく結局フロントサスペンションを外してしまいました。
 
 サスペンションを外し懸命に清掃してみると、部品の錆が目立ち、又「どんな構造になっているのか?」「内部の部品は大丈夫だか?」ッとなり、終わりのない泥沼に入って行く。
私の悪い癖であり、悪い性格です!!


 で、個々の部品迄心配し始めたらもう止まらず、まずはフロントハブの分解を始めました。
 フロントハブは一般的には「2個のテーパーローラーベアリング」が使われていますが、この車は「2個のアンギュラー型ボールベアリングとスペーサーによる調整」で成り立っています。

 まずハブキャップを外し、次に割ピン,ホイールベアリングナット,ワッシャーを外します。

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 次にスタブアクスル(ナックルスピンドル)からハブ&ブレーキローターを引き抜く様にして外します。 ハブとナックルスピンドルとの間もやはり泥が詰まっていました。

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 アウター(小さい方)とインナーベアリング(大きい方)をドライバーとハンマーで抜いてみました。 抜いている途中でベアリングのボールがバラバラになってしまいました。
(ボールは一杯あったのですが、写真はその一部です。)

 ハブ本体の黄色矢印部の溝がベアリングを外す為の溝で、ここのベアリングにドライバーなどを充てると外し易い。 又、空色矢印の部品はスペーサーで、このスペーサーにシムを追加したりしてアウターベアリングとインナーベアリングのガタを調整します。
(一般的にフロントハブのベアリングがテーパーローラーベアリングの場合は、スペーサーやシムを使わずナットの締付け具合で調整を行います。 この車はアンギュラー型ボールベアリングの為スペーサーとシムで調整する様にしたのでしょう。)

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 この車のサービス部品は「アンギュラー型ボールベアリング」と「テーパーローラーベアリング」が設定されています。 私は迷う事なくテーパーローラー型ベアリングを購入。

 下写真は購入したテーパーローラーのハブベアリングキットです。 オイルシールやナット迄入っていました。 何故か割ピンが2個入っています。

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 分解が終った所で、組み立ての準備です。

 組み立てではテーパーローラーベアリングのアウターレースをハブと並行にスムースに圧入したく、以前ジャガーのレストア時に製作した「自作のプレス機?」を組み立て行う事に。
(たった2個のベアリングの圧入だからハンマーとドライバーでトントンと叩き入れた方が早いと思いますが、「ハブと並行に圧入」にこだわって見ました。)

 ずいぶん長い間眠っていた自作プレス機の部品です。 今思うと「良くもまァ~ アングルをここ迄切り刻んで、穴だらけにしたもんだ」だと思います。

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 で、自作のプレス機を組立、ダルマジャッキをセットし、ハブとベアリングのアウターレースをセットし圧入開始です。
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 下写真は圧入し終わったインナーベアリングのアウターレースです。 同様にアウターベアリングも圧入しました。 

blogDSCN4106.jpg



 下がテーパーローラーベアリングにした時の構成部品で、組み立て順序は写真のインナーベアリングを最初に組付け、次にグリースシールを一番奥に組付け、次いでテーパーローラーベアリング用スペーサー、スペーサーの順に右側に組付けて行きます。

blogDSCN4189.jpg


 ハブを車に組み付けるにあたってはハブベアリングのインナーとアウターベアリングの位置調整(ベアリングのガタやプレロード(予圧))が必要です。

 で、ハブの一番奥に組み付けるグリースシールは組付けず、インナーベアリングとアウターベアリングに少しのグリースを付けてスムースに回る様にし、インナーベアリング、テーパーローラーベアリング用スペーサー、大きな本来のスペーサー、0.003インチ(実質0.09mm,0.05インチシムもある)のシム、内側にタブの付いたワッシャーをスタブアクスルに組み付け、ベアリングキットに付いていたナットを(MG マニュアル指定の)6.4kg・mで締付けます。 

 で、ナットを締め付けた後、何度かハブを回してベアリングをなじませてから下写真の様にハブベアリングのガタを確認しました。
 結果、何とシム8枚(0.72mm)でやっとベアリングのガタ 0.11~0.12mmのが出ました。
シムを多めに購入したつもりが左側だけで使い切ってしまいます。 で、手物の0.39mmのステンレス板を使ってシムを作り、0.39mm+シム3枚(バリを取って0.07~0.08mm)で組み立て、ベアリングのガタ=”0”,プレロード=”0”で行く事にしました。
(尚、0.003インチのシムにはプレスバリがあり、バリ取りの結果0.07~0.08mm程度になりました。)

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 で、ベアリングとハブ内面にたっぷりグリースを付けて、ブレーキローターを組付け、ハブの一番奥にはグリースシールを圧入し、スタブアクスルに挿入、ハブベアリングナットを6.4kg・mで締付けた後、更にナットの締付け方向(10~20度分位締付け)で割ピン穴を合わせ、割ピンを組付けて完了です。

ハブベアリングの左にある黒い部品がグリースシールです。
blogDSCN4120.jpg

で、ハブの組付け完了。 写真にはないが勿論ハブキャップも組付けました。
ブレーキローターの塗料はブレーキを組付ける時にアセトンでおとします。
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ジャガー Eタイプの時のフロント ホイール ハブの組み立て
 https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2008-07-24
 https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2008-08-11


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MG ミゼット,フロント サスペンション周辺部品のサンドブラストとカチオン塗装 [ MG ミジェット シャシー]

  
 MG ミゼットのフロントア サスペンションを分解している中で、ロワー スプリング シートの錆が深めの様に思えたのでサンドブラストで錆を取り、カチオン塗装をする事にしました。

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 で、更に分解を進めるとディスクブレーキのダストカバーも所により深めの錆があり、サンドブラストし、カチオン塗装をしようと。

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 更にボディのフロントサスペンション取付け周りを塗装する為の洗浄を進めていくと、ラジエーターを取り付けていたL時形ブラケットやスプラッシュ プレート、更にはバンパー マウンティングを外して洗浄する事で、洗浄・塗装の範囲が大幅に広がり効果的な事が分かった。 で、外した部品は薬品(ワコーズのリムーバー)で塗装を剥し、サンドブラストで錆を落しました。

 下左写真はエンジンルーム内で割合目立つ位置にあるスプラッシュプレート、この裏にL字形のラジエーター取付けブラケットが組み付いています。
下右の写真はバンパー マウンティングで、フレームの最前部に組付けられています。

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 下が今回サンドブラストをした結果です。

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 で、ジャガー Eタイプではさんざんお世話になったカチオン塗装屋さんに部品を持参し塗装をお願いしました。
 「カチオン塗装は1970年代に普及した塗装方法で、最初に鉄表面にミクロン単位のリン酸皮膜を作り、その後どぶ付けで電着塗装し、無鉛塗料になってからは170℃位で焼付塗装する物で、最近の車が錆び難いのはこの塗装方法に因る所が大きい。
又、電着塗装ですので部品表面に古い塗料や錆・汚れがあると電気が流れず塗料が付着しません。」


 で、塗装が完了した部品です。

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バンパーマウンティングの錆が一番ひどく、錆を取り塗装をしたら部品表面が「あばた」になってしまいました。 しかし、最強の塗装をしたので今度は車が廃車になる迄錆びないでしょう。

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MG ミゼット,フロント左アクスルのロワーリンクとキングピン組立て [ MG ミジェット シャシー]

 
 先日、ボディ左側のフロントサスペンション取付け周りの塗装をしましたので、早速ロワーリンクとキングピンを組付けました。


 前々回の記事の様にロワーリンクをメンテ・塗装しておいたので、取付け部位1ヶ所に付き「2個のゴムブッシュ」と「回り止めの付いた特殊形状のフルクラム ピン」を使い組付けます。


下写真の様にボディ側のリンク取付けブラケットには大きい穴と小さい穴が開いていて、

blogDSCN4057.jpg


リンクの組み付け部分で小さい穴に相当する方に1個のブッシュを組付けて、ボディ側のブラケットにリンクを挿入します。
 リンクの穴位置をボディ側の小さい穴に合わせ、ボディの小さい穴の方から特殊形状のワッシャーが溶接されたインナーフルクラムピンを挿入し、大きい穴側から残りの1個のブッシュを挿入、更に特殊ワッシャーを組付けてナットを締め付けて行きます。 この時、ボディの大きい穴径とワッシャーのガイド径がきちんと嵌合する様に気を付けます。

bloggDSCN4060.jpg bbloggDSCN4063.jpg

で、ボディに組付けた結果は、
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で、青丸内の所にキングピンを組付けます。 黄丸はボディへの取付け点
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 下写真は、ロアーリンク先端にキングピンを組み付ける構成部品で、組付け方法はロワーリンクにフルクラムピンの小径ネジ側からねじ込んで、最後にプラグを締め込みます。
 緑矢印のコルク製はシーリングワッシャーでグリースを付けて(MGの組付けマニュアルには「オイルに浸して」とありました)組付けました。 又、フルクラムピン等には、特に黄色矢印のネジ部はフルクラムピンもロワーリンクのネジ部もしっかりグリースを付けて組み立てます。

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下が組付け完了状況です。
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 次にキングピンにスタブアクスル(ナックルスピンドル)とトラニオンを組み付けるのですが、スタブアクスルの上下方向ガタが大きいとキングピンやスタブアクスルの異常摩耗,しいてはハンドルの振れ等に至る為、キングピン上部にシムを挿入してガタ調整を行います。


 左側は分解時シムが入っていなかったので、最初の仮組みは 0.1mmのシムを一枚入れて組み立ててみました。 結果、0.08mmのガタが発生。 で、シムを取り除き0.02mm分タイトな状態で本組する事に。
(仮組ではグリースは滑らかに動く程度の最小限として、”O”リングは組付けません。)

 本組み立てでは下写真の様な構成部品で、トラニオン上部のナットを締め、又、トラニオンにゴムブッシュ2個を挿入、フルクラムピンをセットしてアッパーリンク(ショックアブのアーム)に組付けました。

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 で、下写真が、組付け完了状況です。
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何となくフロントアクスルらしくなってきました。


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MG ミゼット,フロント サスペンション左を取り外し [ MG ミジェット シャシー]

 
 ラジエーターを外しエンジンルームの清掃を始めましたが、フロントサスペンションの汚れが気になり、結局フロント周りはフロントサスペンションからメンテしていく事にしました。


 タイヤを外し、左サスペンション回りを大雑把に清掃してみました。
清掃前はどの部品も泥やほこりが1~3mm位積もっていました。
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 大雑把な清掃でも部品に塗られたペイントの色が見えてきました。
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 で、サスペンション全体を見て見ると何となく物足りない! 
 何故だろうと主要部品の配置を点検していた所、大発見!
 そう! スタビライザー(アンチ ロールバー)がありません!

 後日、以前からお世話になっている「ガレージ まるいち」さんに確認した所、スタビライザーが標準装備になったのは1973年8月イギリス国内用のG-AN5型車からだそうで、それ以前は1964年1月からオプション設定だったそうです。
 私の車はオプション設定された年の車で、下写真の黄色い線の様にスタビライザーが組み付けられる様にロアーリンクやフレームに取付け穴等が付いていました。
 何時もいつも「ガレージまるいち」さんお世話になります。
 ガレージまるいちさんのホームページ:https://garage-maruichi.shop-pro.jp/ 

blogDSCN3859.jpg



 フロントサスペンションを外すにはまずコイルスプリングを外し、アッパーリンク・ロアーリンクをフリーにします。

 ロアーリンクに組み付けてあるスプリングシートにジャッキをかけ、車を持ち上げる様にジャッキアップし、スプリングシートの4本のネジを外し、ゆっくりとジャッキを降ろすとロアーリンクの中からスプリングシートと共にスプリンが降りて来て、スプリングを外す事が出来ます。
(ジャッキを降ろす時はサスペンションメンバーの下に強度のある板を当て、その下にウマをかっておく必要があります)

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 次に、ディスクブレーキのブレーキホース(黄緑矢印)を外し、キャリパーを止めているネジ(黄色矢印)を外し、キャリパーをローターから引き抜く様に外します。
(キャリパーを止めているボルトは、ブレーキホースのプロテクト ブラケットとの2段ネジになっています。)

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泥が部品にこびり付き、部品と一体化している様にみえます。
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 次にステアリング タイロッドのボールジョイント(空色矢印)を外し、ロアーリンクの前後2個のブッシュ部分(黄緑)を外し、アッパーリンク兼ショックアブ のリンク(ピンク)を外し、無理やりと言っていい程力一杯ロアーリンクを引き抜きやっとの事フロントサスペンションを外しました。 (黄色矢印はブラ―キホースです。)

(写真はブレーキキャリパーを外す前の物です)
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 下写真の人肌色矢印先の大きな穴はコイルスプリングの入る穴で、矢印部分の小さな穴はロアースプリングシートの取付けボルト穴です。 又、黄色丸内は、ロアーリンクとキングピンを結ぶフルクラムピンで、ノックピンを外し、リンクとキングピンを分離しています。

外したフロントサスペンション
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フロントサスペンションを外した後のボディ側
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 で、良く問題になるのが、ステアリング タイロッドのボールジョイントのテーパー部分が喰い付いて取り外す事が出来ない事です。(この車には付いていないがロアー&アッパーリンクのボールジョイントも同様に外れない事が多い。)
 今回は、左側のタイロッドのボールジョイントは軽くハンマーで叩く程度ではずれ、右側は写真の様に市販のボールジョイントリムーバーを使って外す事が出来ました。

blogDSCN4021[1].jpg


 下のULRはジャガーEタイプのロアーリンクのボールジョインを外す事が出来なかった時のレポートです。
  https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2007-11-05


 今回のレポートは長くなりますので、ここ迄とします。

 いずれにしても、フロントサスペンションの分解もさることながらサスペンション自体とその取付け周りの汚れがすごく、四苦八苦しています。


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MG ミゼット,リアーアクスル上のハンドブレーキ部品のメンテ [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットのリアーアクスルを取り付けた後、ハンドブレーキをメンテしながら組付けました。

 下図はイギリスの部品会社「moss」のハンドブレーキの構成部品図です。
1960~1970年代のリジット リアーアクスル車のごく一般的なハンドブレーキの構造でした。

blogghand brake kouzou .jpg


 で、ハンドブレーキエコライザーとエコライザー取付けブラケットはサンドブラストで汚れや錆を取り専門メーカーにカチオン電着塗装をして頂きました。
 (この部品はスプレーのシャシーブラックでもいいのですが、MGのレストアを進める上で必要な防錆塗装で、専門会社の方々との顔つなぎの意味を込めて塗装をお願いしました。)

 カチオン電着塗装と言うのは、部品表面の塗装や錆を完全に取り通電する様にして、専用設備で部品表面にリン酸皮膜を生成して、その後どぶづけ塗装し200℃弱で焼付る物で、一般的な薬品にも侵されない強固な防錆塗装に仕上がります。 1960年代後半頃から普及し始め現在の新車はこの塗装技術やそれをさらに進化させた技術で塗装されており、「今の車は錆び難い!」を支えています。)

 下記ページがジャガーE-Typeのレストア時にレポートしたカチオン塗装の説明です。
  https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2011-04-20


 リアーアクスル上のハンドブレーキの組立は、四角いキャリアーサポートをエコライザーブラケットにねじ込み、キャリアーサポートにエコライザーをねじ込んだ上で、エコライザーブラケットをアクスルケースに締め付けます。

その後、エコライザーにハンドブレーキケーブルと左右のロッドをクレビスピンで組付けます。

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 左右のロッドをクレビスピンでエコライザーにとめますが、クレビスピンの上下にはグリースを湿らしたフェルトをロッドの上下に2枚組み付けます。
 従来フエルトは付いていませんでしたが、mossのカタログを見ると入っており、下の様に手持ちの2mmの黒いフエルトを使って製作・組付けました。

blogDSCN3757.jpg blogDSCN3789.jpg


 次に、左右のブレーキに付いているハンドブレーキレバーに左右のロッドをクレビスピンで組付けてリアーアクスル上のハンドブレーキは完了です。

blogDSCN3765.jpg


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 ハンドブレーキの作動は、運転席でハンドブレーキのレバーを引くと、下写真のハンドブレーキのワイヤーが黄色い矢印の方向に引かれ、それに伴い左ロッドが黄緑矢印方向に引かれ左のブレーキが作動、又、空色矢印の方向に右ロットが動き右ブレーキが作動します。
 で、ブレーキの左右の摩耗の違い等で左右のブレーキに効きの違い(シューの隙の違い)等が生じた時にはエコライザーのキャリアーサポートに嵌合したネジ部で首振りをして自動的に補正します。

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MG ミゼット,リアー アクスルの組付け [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットはフロアー下面にシャシーブラックを塗装し、フューエルパイプを組付け、先日ついにリアーアクスルを組付けました。

 リアーアクスルのデフ(ファイナルドライブ)とブレーキドラムにマスキングをして、他は全面シャシーブラックを塗りました。 その後下写真の様に自作のアクスル台の上に乗せ、アクスル台ごとバイク用ジャッキで上げて、前後左右に動かしながら位置合わせをして組付けました。

(下写真はほぼ組付け完了の時の写真です。)
blogDSCN3735.jpg


 位置合わせは、スプリングをしっかりとボディに組付け、そのスプリングに合わせてアクスルを前後左右に動かしながら上げていき、穴位置を合わせて組付けました。
スプリングのアイブッシュの両脇にはナイロンワッシャー(従来は欠品)も入れました。

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 次にラジアスロッドの組付けは、ロッドのボディ側をきちんと締めて、リアーアクスルにセットして左右方向の位置を確認。 又、リアーアクスルのブラケット内幅とラジアスロッドブッシュとの隙の大きさも確認して、スペーサーの位置と厚みを決めました。
結果、従来のスペーサーは平ワッシャーを何枚も重ねて使っていたりで、私は手持ちのスペーサー(ジャガーEタイプの時に用意した物)を改造・製作して組付けました。
(下写真はリバウンドストッパーを組付けた後の物ですが、実際の作業はリバウンドストッパーを組付ける前に左右のラジアスロッド共組付け。)

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 次にアクスルをジャッキで持ち上げ、スプリングをたわませ、リバウンドストッパーを組付けました。
 リバウンドストッパーはナイロン製と言う物を購入したが、従来品と全く形状が異なり、やむを得ず従来品を洗って組付ける事にしました。 31.5ポンドの無駄使いになってしまった。
(イギリスのmossでは、ゴム製と言う物が従来品とほぼ同形状だろうと思います。)

下右の写真が組み付け結果です。
blogDSCN3654.jpg blogDSCN3750.jpg


 次にレバー型のショックアブの組付けです。 所定の位置にボルトやナットで締付けるだけで、特に組付け上の特記は無いのですが、メンテナンスの時に上下左右に回してブラシがけをし清掃してしまいました。

 その後、整備要領書を読んでみると「空気が作動室(操作室)に入らないように、ショックアブソーバーを直立させてください」の様な事が書いてあり慌てて車の取付け状態(ほぼ直立)の向きに直して保管していました。 もう後のまつりだろうかね?!


 残念ながらと言うか何時もながらと言うか、組付けに夢中になってしまって写真を撮る事を忘れてしまいました。 とは言えほぼ組付けが完了しましたので、メンテ前後の状況を見て下さい。 私としては納得のいく出来ばえです。

メンテ前の右側
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メンテ後の右側
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メンテ後の左側
bblogDSCN3678.jpg


メンテ前の真下から見た所
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メンテ後の下から見た所
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 で、最後にスプリングのアイブッシュとラジアスロッドの前後の締付けナットを弛め、リアーアクスルの下にウマをかけ、スプリングに車重が掛かった状態とし、更にトランク内に水を入れたポリタンクを3個(54kg)入れ、人が乗った事を想定した負荷をかけて、弛めたスプリングのアイブッシュとラジアスロッドの前後のナットを正規に締め付けました。

(リアースプリングに負荷をかけて締め直すのは、車を使用中にスプリングのアイブッシュやラジアスロッドのゴムブッシュのねじれを"0"の状態とし、バウンドやリバウンドした時にゴムブッシュのねじれが異常に大きくならないようにする為です。)


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MG ミゼット,リアーブレーキのパイプ製作 [ MG ミジェット シャシー]

 
 相変わらず MG ミゼットのリアーサスペンションまわりをメンテしています。

 で、今回はリアーアクスルケースの上に組み付けるブレーキパイプを製作しました。
 2020.11.11にレポートした燃料パイプと同様に、イギリスでは古い車用として「その車に合わせた長さに加工し、曲げ加工はしていないパイプ」を販売しています。
パイプには番号が表示されており、説明書にはその番号の使用部位が記されています。

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 従来組み付いていたパイプは汚れ、一部鉄さびも出ていましたし、この車を購入した当初からブレーキと燃料のパイプは安全の為にも新品を購入し組付けようと思っていました。

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 説明書を見ながら作ろうとしている部分のパイプを選び、部品会社のホームページの形状等を参考に、リアーアクスルケースの形状に合わせ、パイプベンダーと手で私なりの形状に成形していきます。
(この車の正規形状は分からず、又、現状のパイプ形状が正規形状とは思えず、部品会社のカタログ形状に合わせた。)

イギリス 部品会社の部品カタログの配管図 (茶色線がパイプ形状)
mossのrear配管図本.jpg



 パイプベンダーは、下写真の白い部分の下に半円の溝がありそこにパイプをセットし、下写真の矢印方向にハンドルを回すとパイプベンダーの形状に沿って曲がります。
 もし、ベンダーの形状では曲げの半径が大きかったり,小さかったりの場合は親からもらった万能の道具である手と指を使って微修正します。

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完成したリアー右のパイプ(銅色)です。
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左のパイプ(銅色)です。
 従来品とは大きく形状が異なっていますが、デフ近くはイギリスの部品会社のカタログに似せて、しかも左ブレーキ近くは右ブレーキに合わせました。
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 で、リアーアクスルに組付けて見ました。 上手く出来たと思います。

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 更にエンジンルームからリアーアクスル迄のパイプも作ろうとして、ダイナモやディスビ,スターターモータを外してみたのですが、スターターモーター部分のトランスミッションとボディフレームとの隙が小さく複雑な形状の為今回は断念し、近い内にエンジンを降ろした時に作ります。

blogDSCN3741.jpg


 唐突に「エンジンを降ろす」との書き込み。

何故唐突に「エンジンを降ろす」となったかはそれは下の写真で分かります。
上の写真は私の清掃の結果です。
(クリックすると写真が大きく表示されます。)

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MG ミゼット,リアーショックアブソーバーの清掃 [ MG ミジェット シャシー]

 
 MGの ミゼットはフロアー下面の清掃、そしてシャシーブラックの塗装をしましたので、リアーサスペンションの組み付けの準備をしています。

 その一つとして題記ショックアブソーバー(以下ショックアブ)の清掃をしました。


 車に付いていた時は「泥に埋もれていました」と言える程でした。

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 で、車から外して、

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 清掃しました。
 その後、アルミの本体を含めて少しでも錆を防ごうとクリアー塗装をしてみました。

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 立てたり、寝かしたり、逆さにしたりしてシンナーとクレのブレークリーンで清掃しました。
綺麗になった!!! アルミ本体も油で固められた泥に埋もれていた為殆ど腐食はありません!


 その後、整備要領書を読んでみると「空気が作動室(オペレーションルーム)に入らない様に、ショックアブソーバーを直立にしておいて下さい」の様な事が書いてあり慌てて車の取付け状態(ほぼ直立)の向きに直して保管しました。

 もう後のまつりだろうか???!!!  まァ~このまま組み付けて様子をみよう!!!


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MG ミゼット,リアーブレーキのメンテナンスー2 [ MG ミジェット シャシー]

 
 前回レポートしました様に、MG ミゼットの右側リアーアクスルシャフトのフランジ部からデフオイルが漏れ出し、修理しました。 その時この部分の具体的な構造が分らなかった事も有り、修理の作業性や確実性を考えてリアーブレーキの部品を全て外しました。

下写真はまだホイールシリンダーとアジャスターが組み付いています。
blogDSCN3482.jpg


 で、右側ホイールベアリング部分の修理と並行し、ブレーキ内の作動部分にブレーキ用グリースを塗布し再度組立ました。
(実は前回のブレーキ点検の時に作動部分に全く油分がなく、ニュージーランドではブレーキの作動部分にグリースを使わないのが一般的かなァ~ と不思議に思ってはいました。)

ブレーキグリースの塗布した主な場所は下黄色矢印の所です。
blogDSCN3496.jpg



 で、組み立て完了後にハンドブレーキレバー部に新たに購入したダストカバーを組付け、ドラムには新規購入のめくら栓(このめくら栓は車には組み付いていなかった)を組付けました。

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 次に左ブレーキですが、実は非常に気になっていた事があったのです。

 ホイールシリンダーを固定するCクリップ部分にワッシャー(シム?)が入っておらず、ホイールシリンダーがカタカタ動いていたのです。
(イギリスの部品会社のホームページではこのシムの設定は既に廃止されていた事もあり、「まァ~プロが修理している様だしこのまま様子をみるか」と言う事で修理は見送っていた。)

 ワッシャー(シム)は下写真 バックプレーの黄色矢印の位置で、自作のシムを追加した後の状況です。
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 しかし今回右ブレーキを分解、グリース追加等をした事も有り、又、右のホイールシリンダーにはワッシャー(シム)が入っていた事もあり、左も私なりにきちんとしておこうと分解,修理しました。

左側もブレーキの部品を全て外し、ブレーキ内部を清掃,軽くシャシーブラックを塗りました。
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 そして、ホイールシンダーの寸法に合わせ、下写真の様にワッシャー(シム)を作りました。

 当初、0.3mm位のシムがいいだろうと作りましたが、シリンダーのカタカタは改善されず、0.4mmを作り(2枚重ねで0.7mm)、更に思い切ってステンレスの1.0mmと結局3枚作った物の1.0mmのシムがシリンダーのガタもほとんどなくなり、1.0mmを使う事に。

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 そして、右ブレーキと同様にブレーキの作動部分にはブレーキグリース(濃いオレンジ色)を塗布し組み立てました。 尚、右側同様にハンドブレーキのダストカバーは新品に交換。 欠品だったドラムのプラグも新品を追加しました。

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 ホイールシリンダーのガタはひょっとしたら重大事故につながる恐れがあったかも!!!
 私も甘かったと反省しきりです。

 又、ブレーキグリースは作動部分を安全に長持ちさせる重要な役割をもっており、この車を修理した会社(人?)はきちんと安全に長く使える様にと言う事より、やはり商売を優先したのだろうか??? 私の様に趣味で修理し、自分が長く乗ろうと思って修理しているのとは方向性が異なるのでしょうか?!

 甘かった事を反省すると共に、今後のこの車の修理に当たっての私の姿勢に大きく影響する出来事でした。


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MG ミゼット,右リアーホイールベアリング部からの油漏れ [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットのリアーアクスルを降ろし、リアースプリング等をメンテしている時に、ふと、リアーアクスルの右ブレーキドラムを見ると何となく油っぽい。  ウッ???

で、ブレーキドラムを外してみるとドラム内面にデフオイルがべっとりと付いていました!!

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 9月半ばにブレーキを点検した時には全く問題がない様に思われました。
 その後、リアーアクスルを降ろし、リアーアクスルの作業台を作った時に片側だけ持ち上げてリアーアクスルを斜めにした事があった。 この時にデフオイルがホイールベアリング側に流れ、このオイルがシール不良でブレーキ内に漏れ出したと思われます。

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 もし油がブレーキ内に回ってしまったらブレーキの効きが大幅にダウン。 ブレーキがないに等しいかも!!! 又、ギアーオイルでホイールベアリングのグリースが洗われてしまい、ベアリングはグリース切れを起こし劣化しているかも?

 と言う事で、燃料パイプ等をイギリスに発注しようと思っていた時だったので、早速他の部品と共にホールベアリングキットをイギリスに発注しました。

で、5日後にはフェデックス扱いでュウパック経由で到着しました。 早や!!!
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 到着したホイールベアリングキットを見て 唖然! あぜん! も一つ アゼン!
なんと、ガスケットが四つ折りで箱に入っていました!!! こんなの初めて!!!
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4つ折りされ折り目が付いており、単純に組付けたら折り目部分から油が滲むかも!
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 早速、ホイールベアリング部を分解、アクスルシャフトも抜いてみました。
ホイールベアリング部分のキャリアー(ハブ)構造は大型車以外では初めて見る形で、正しく分解・再組立できるか不安が一杯。 分解には結構勇気がいりました。
(この時ブレーキも分解、主に清掃・グリースの塗布をしましたので別途レポートします。)

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 分解した所、シャフトとベアリングキャリアーの間の紙製ガスケットが劣化しており、触るとポロポロ砕けてしまいました。 私も含め以前この付近をいじった時に、ガスケットがポロポロ砕け、そこに隙が出来、油漏れに至ったのかも? 又、ホイールベアリングにはグリースが全く残っていませんでしたので、この油漏れは今に始まった事ではない様です。

 ホイールベアリングの回転はスムースで異常は見られず、ベアリングにグリースを付けては回し、グリースを付けては回しを繰り返し、ベアリング内部にグリースを付けました。

 組立は、キャリアーの溝(上写真参照)に新しいOリングをセットし、次に4つ折りガスケットには液体シールを塗り、丁寧にハウジングにセットしました。
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 次に、抜いたアクスルシャフトのフランジ部に液体シールを塗り、アクスルケースに挿入、ビス1個を締め付け、次にブレーキドラムを組付けビス2本をしっかり締め付けました。
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 で、ついでにシャフトのデフギアーへの嵌合部のスプラインを点検した所、スプライン部分は表面硬化の焼き入れは無く、写真の様に少し摩耗している物の使用には全く問題ありません。

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 とんだ追加作業でした。
 また、無駄なベアリングとグリースシールを買ってしまいました!!!


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MG ミゼット,リアーのスプリングとラジアスロッドのメンテ・組付け [ MG ミジェット シャシー]

 
 先日、リアーアクスルを降ろした時にスプリングとラジアスロッドも車のボディから外しました。 で、スプリングもラディアスロッドも今までの部品同様に汚れていましたので、清掃し、再塗装して車のボディに組付けました。


 この車のスプリングは下写真の様に、一般的な半楕円型リーフスプリングとは異なり、半楕円型の更に半分の片持ちスプリングです。
(尚、64年型MG ミゼットのGAN-3型(後半型)以降からは一般的な半楕円型リーフスプリングに変わっています。)

車の内側で、下から右側リアースプリング等を見た所
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リアーアクスルを外した後の左側スプリングとラジアスロッド等
blogDSCN3304.jpg


 ボディから外したスプリング
尚、Uボルトやロケ―ティングプレート等を車に組付けるのと同じ位置にセットしてみました。 (写真をクリックすると大きく表示されます。)
blogDSCN3319.jpg blogDSCN3318.jpg


 下写真は右側スプリングのアイブッシュ部分です。
この車のスプリングとアクスルの接合部のアイブッシュは構造上写真黄色矢印の様にゴムがはみ出す事は無いはずですが、何故かゴムがはみ出している ???

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 そこで、以前エギゾーストシステムでお世話になった「ガレージまるいち」さんからアイブッシュを購入、交換する事に!

 下写真は購入した新ブッシュを圧入している所ですが、スプリングからのブッシュの取り外しも、スプリングへの圧入も下写真の様にネジ棒を締め付けて行いました。
blogDSCN3354.jpg

上記ブッシュ圧入方法を図解した物です。
MG ラディアスアームのブッシュ圧入.jpg



黄色矢印が圧入完了の新ブッシュです。
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 で、スプリングから外したブッシュは下写真の様に、一番左が今回購入した新品の正規品,LH(左側に付いていた)も正規品,RH(右側に付いていた)は異品でした。
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 その後、スプリングをワイヤーブラシで必死にこすり、汚れと表面の浮いた錆を取り、スプレータイプのシャシーブラックを3回塗りしました。
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 又、Uボルトとロケーティングプレートは、サンドブラストで汚れと錆を取り、専門業者に現在の自動車用カチオン塗装をして頂きました。
 ボディのスプリングを取付けるスプリングハウジングやラジアスロッドのブラケットは袋状になっており、組付けた跡では塗装が難しく、今回スプレータイプのシャシーブラックを3度塗りしておきました。

blogDSCN3418.jpg


 その後、スプリングハウジング穴にスプリングを挿入し、ロケーティングプレートにボルト2本を締め付け、次にシーリングプレートにシール材を塗りスプリングハウジング入り口にセットし、Uボルトでスプリングと共締めしました。

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 次にラジアスロッドのメンテと組付けです。

ラジアスロッドはリアーサスペンションのアッパーリンクの働きもします。
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 ラジアスロッドを取り外し点検した所、前後のブッシュ(下写真黄色矢印)は軟らかめを保っておりクラックもなく、今後とも充分に使用可と判断。 ロッド本体も塗装が剥げ錆が浮いている物の表面のみの錆で、洗浄・ワイヤーブラシで錆を落し、シャシーブラックを塗りました。

blogDSCN3334.jpg

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塗装が乾いた後、ボディに組付けました。 下写真は左側です。
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下写真が右側です。
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 尚、各取付けボルト・ナットは仮締め状態です。
 最終的な締付けはタイヤを付けて、ジャッキ(うま)から降し、サスペンションに車の自重と二人分の体重がかかった状態で、ボルト・ナットの本締めを行います。


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MG ミゼット,リアーアクスルを降ろしました。 [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットはフロアー下面の汚れを綺麗にしようと、シンナーとクレのブレークリーンで清掃してきましたが、リアーアクスルの上やガソリンタンクの付いている所は、これらを外さないと清掃できませんし、袋状だったりして清掃後の塗装も出来ない部分が多々ありました。


 そこで今回は、前回のマフラーに続いてリアーアクスルを降ろしました。
下写真がリアーアクスル周りの状況です。
(これ、降ろしたくなかったんだよねェ! ブレーキのエアー抜き等をしなければならないので。)

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 最初に、タイヤに車の自重をかけた状態で、バンド型のリバウンドストパーを外します。
次に、リアーアクスルのデフの部分にジャッキをかけてリアーアクスルを持ち上げ、半楕円のリーフスプリング取付け部にウマを掛け、タイヤを外しました。
(この状態で、少し前に書いたブレーキの点検をしました。
   https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2020-09-20

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既にリアーアクスルを降ろした後の写真ですが、ウマはスプリングの下の前側に。
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 次に、プロペラシャフトとデフの組付けを外し、ハンドブレーキワイヤーを外し、レバー型のショックアブを外します。
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 続いて、左右のスプリングの後端のアイを締めているネジを弛め(外さない)、ラディアスアーム(アッパーリンク)の後端(アクスル側)も弛めます。
 ここで、リアーアクスルの下にジャッキをかけて、スプリングやラディアスアームが外れた時に、アクスルが床に落ちない様にします。 私は下写真の様にバイク用ジャッキとパンタグラフ型ジャッキを掛けました。(ちょっと安定感には欠きます。)


バイク用ジャッキを掛けます。
(ジャッキの受け面が大きいのでデフも同時に受ける様にセットしました。)
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反対側にはパンタグラフ型ジャッキだった。
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 最後に、スプリングのアイ部分やラディアスアーム(アッパーリンク)のボルトをアクスルから外し、ジャッキをゆっくり下げて、リアーアクスルを床までおろします。

 そこで見えた物は、ニュージーランドの土が積もったリアーアクスルでした!!!!!
 (フィジーの土も少し入っているのかなァ~~~)

blogDSCN3305.jpg


で、スプリングやラディアスアーム(アッパーリンク)も外しました。
blogDSCN3343.jpg


 やっとリアーアクスルを降ろす事が出来ました。 ッと言うか、あ~ァ、降ろしちゃった! と言う感じです。

 たかだかフロアー下面を掃除する為だったはずが、ついにリアーアクスルを降ろし、リアーアクスルの清掃・メンテそして再塗装と言う大仕事に入ってしまうのだろうなァ~~~


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MG ミゼットのリアーブレーキ点検 [ MG ミジェット シャシー]

 
 1964年型 MG ミゼットのフロアー下面の清掃を進めており、ついにリアーアクスル(車軸)を降ろし清掃する事にしました。

 その過程で、ホイールを外したのでついでにリアーブレーキを点検してみました。

 下写真の様に、「どうせメンテするならもう少し綺麗にしろよ」と思う様な状況ではありましたが、ホイールシリンダーは新しく、ブレーキシューは摩耗しておらず、ブレーキの調整もされており、このままでもいいかなと思う状況でした。



下写真は左リアーブレーキです。
 黄色矢印の所に皿ネジが捨てネジの様に締付けられています。
 ブレーキドラムは長く使っていると錆等でアクスルシャフトに張り付き、なかなかドラムを外す事が出来ません。 この皿ネジは、下のブレーキドラムの黄緑矢印先の小さな穴の所に位置し、ブレーキドラムの黄緑矢印の所の小さな穴からこの皿ネジをゆるめ方向に回すと、皿ネジの頭がブレーキドラムのフランジを浮かせて、ドラムを外し易くする為の工夫だと思います。

黄色矢印はドラムを外し易くするための皿ネジ
ホイールシリンダーは綺麗で、ライニングの摩耗もほとんどしていない。

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黄緑矢印の所から皿ネジをゆるめ方向に回し、ブレーキドラムを浮かし外し易くする。

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右ブレーキです。 下の丸い部品はブレーキドラムです。
右シャフトにもドラムを外し易くする皿ネジが付いています。

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 ブレーキ本体は新しいホイールシリンダーを導入する等気を使っていましたが、リアーアクスル上のブレーキパイプは一部錆びており、メンテされていませんでした。
尚、ボディからリアーアクスルへのブレーキホースは新品に交換されていました。

blogDSCN3277.jpg


 と言う事で、リアーブレーキはメンテ済でした。
但し、ブレーキパイプはこのままでも使用できるかもしれませんですが、私としては要交換で、早速イギリスにブレーキパイプセットを注文しました。

ジャガーEタイプの時のブレーキパイプ製作状況は下記のページを参照願います。
 https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2009-08-22
 https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2008-10-04


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