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ジャガーEタイプのオルタネーターが壊れた。 [Eタイプ エンジン関係修理]

  
 先日、2012年から使ってきたジャガーEタイプのオルタネーターが発電したり、しなかったりと不安定になってしまった。
 そして1ヶ月程前、ついにIGNのモニターランプが点灯したままとなり、電圧計もちょうど12ボルト。 エンジンをふかしても変わらず、12ボルトはバッテリーの電圧のみなのだろう。

下写真は2012年オルタネーターを購入・組付けた時の物。

2023 オルタ交換時 P4041264.jpg


 で、従来の75AMP オルタネーターの経過を確認していたら「2019年11月書きかけた以下の様なブログの下書き記事」を見つけたのでほぼそのまま掲載してみました。

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 2011年にレストアを完了して以来、長年にわたりエンジンのオーバーヒートの改善に悩んできた。 エンジンの電動クーリングファンの強化や、異常に高温になった時に自動的に起動する電動サブクーリング ファンの追加、ラジエーターのグレードアップ等も行ってきた。

 その結果、真夏以外はオーバーヒートもなくなり、万一エンジンの水温が上がっても電動のサブクーリングファンが追加して回る事でエンジンの冷却を行う事が出来る様になった。
 しかし、電動クーリングファンの消費電力は増え、夜間の渋滞時にヘッドライトをつけ、クーリングファンが回ると車全体の電力が不足し、電圧が12Vを切る様になってしまった。


 現在のオルタネーターは、2012年にオリジナルのダイナモが故障した事で、2012年12月にマイナスアース化と共に導入した 75 AMPのオルタネーターを使っています。

下写真、空色矢印がプラスアースのの時のEタイプ オリジナルのダイナモです。

1bbbP9281270.jpg


下がダイナモが壊れ、交換したマイナスアースの75AMP オルタネーターです。

demonP3071261.jpg


 しかし、上記の様に外気温が高く、夜間の渋滞時には電力不足となる為、2019年10月、イギリスのDemonと言う会社から 120 AMPのオルタネーターをプーリー付きで購入しました。
プーリ―の大きさは従来の75AMP用に比べ 2割ほど小さく、その分新しいオルタネーターは高回転で回る。

 で、早速配線を確認して、120AMPを組付けて見ました。

blogDSCN9636.jpg



 そして走行テストをした所、電圧がほぼ常時14.3ボルト強でラジエーターの電動ファンが回っても14.2ボルト強でした。

 で、電気関係に疎い私は、チョット強力すぎるかもと思い、従来の 75AMPのオルタネータに付いていた外径の大きいプーリーを120AMP オルタネーターに取付けて見た。
(従来の75AMPの方はプーリー外径がΦ73mm,新規購入の120AMPの方はΦ61mmで、オルタネーターの回転数は20%弱差が出る。 エンジンが低速回転の時の発電力はプーリーの大きさにも左右される。)

 走行テストの結果、ちょっとエンジンを吹かすだけですぐに14ボルト強になってしまう。「ちょっと電圧が高くないか?? これで良いのかなァ~~??」
所が、アイドリングの時には12.3‣4ボルトになってしまう。「これではヘッドライトを点けた夜間の渋滞時には心もとない」


 で、次に従来の75AMPのオルタネーターに今回購入した小径のプーリーを組み付け、走行テストをしました。 結果、従来13.8ボルトだったものが14ボルト位で、しかもクーリングファンが回っている時でも13.2ボルトと13ボルトを越えていました。
 ヘッドライト等全てのライトを付け、クーリングファンが回った時は12.5ボルトを切る物の何となくこの仕様が一番安定している様に思われます。⇐⇐⇐ 全く根拠なし! だだの勘!

 走行中の電圧はバッテリーの充電状況にもよりますが、当面従来の75AMPのオルタネーターに新しい小径プーリーを取り付けて行く事にします。



 尚、この時購入した120AMP用Φ61mmのプーリーは下写真の様に殆ど有効なスプリングワッシャーの座面がありません。 そこで近所の機械加工やさんに下写真の様に追加工して頂き、75AMP用にも120AMP用にも安定して使えるよう修正加工をしました。

blogDSCN9656.jpg

プリ―締付け座面の追加工部ポンチェ絵
blogPullyのNut座面径追加工.jpg


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 と言うのが2019年12月頃のブログの下書きで、それから早4年。
ついに75AMP オルタネーターが壊れたかも?!

 再度、2019年に購入した120AMP オルタネーターに従来の75AMPに付いていた大きい方のプーリー(Φ73mm)を付けて走行テストをしてみた。
 結果、走行中は14ボルト強で全く問題がないが、アイドリングの時は12ボルト後半で、なんとなく渋滞時の不安がともなった。

 で、強力になりすぎるかもと思いながらも、120AMPのオルタネーターに小さい方のプーリー(Φ61mm)を付けて走行テスト。 結果アイドリングでも13ボルト位で、もちろん走行中は14ボルト位。

 で、この仕様で当面使ってみよう!
 強力すぎて何か問題が起るのかなァ~ ??? ちょっと不安。

120AMPのオルタネーター
blogDSCN9635.jpg



オルタネーター、買っておいて良かったァ~~~

クラシックカーショー シーズンの故障でも慌てることなく間に合った!


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ジャガー E-タイプのミッション修理 と クラッチの交換 [ Eタイプパワートレイン修理]

  
 久しぶりに ジャガー E-タイプ のメンテナンス記事です。

 しかも4ヵ月も前の出来事。

 実は私のE-タイプ、大変な持病を抱えていて最近はセカンド発進で乗り切ってきた。
 と言うのは「ローギアーで発進した時にた~~~まにローギアーが食い付いて(スタックして)抜けなくなってしまう。」

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 しかもその発生頻度が憎らしい!  確か12年間で4回!
 こんな発生頻度では原因を探るのも非常に難しいだろうと、
 対処療法的な事をするだけで、本格的な修理は先送りしてきた。
 2018年11月に発生た時の修理状況 https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2019-01-24

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 しかし昨年4月、湘南平でのモーニングクルーズの会場で再発し、旧車仲間に助けられやっとの事でスタックから抜け出し、以後今年の5月までローギアーは使わず、セカンド発進!!!
 当然の事ながら、半クラッチの多用に伴いクラッチのレリーズベアリングが摩耗し、クラッチペダルハイト(クラッチの繋がる位置)が納得出来る位置に調整できなくなってきた。

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 そこで、平塚のジャガー専門店で確認して頂いた所、もうレリーズベアリングが限界でカーボンが1mm以下だろうとの事。 で、修理を依頼すると「今は立て込んでいて出来ない。 予約されても来年になってしまう」との事。
 さァーどうしよう!!!  1年も乗れないのか???

 近くの修理屋さん等色々考えたが、クラッチのレリーズベアリング交換と共にトランスミッションの根本的な修理も含めて考えると、ジャガーの専門家かミッションの専門家がいいだろうとの思いで練馬の「ビックキャット」さんに相談してみました。
ビックキャットさんは私が日本に帰って来て最初に知り合った「ジャガーの専門家」です。

(私はミッションが一番苦手でミッションを全分解した事がない。 ましてMG如きに振り回されている様な私がEタイプのエンジン&ミッションを降し、ミッションを分解・修理等 無理 無理!!! ッと思ってしまい、自分で修理する事等全く考えられなかった。 E-タイプのレストア中は夢中になってミッションのメンテもしていたはずなのにね!!!)

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 で、ビックキャットさんは快く引き受けてくれて、5月に「エンジンを降し、ミッションを分解、ローギアーの抜けなくなった原因を突き止め修理、そしてクラッチカバー,クラッチプレート,レリーズベアリングを新品に交換し、エンジンを乗せて下さいました。


 私がビックキャットさんに伺った時には、E-タイプはリフトアップされ、エンジン&ミッションは降ろされ、しかもミッションは全分解されていました。

青矢印の所がエンジン&ミッションのあった所、伺った時は空っぽ!
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ミッションは全分解されスタックの原因追求中だった。
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 後日、下写真の黄色矢印のピンの異常摩耗が原因であったとの連絡を受けました。
(12年もの長い間にたった4回の故障でも原因が見つかるとは! もっと早く修理を依頼しておくべきだった。)

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 で、ミッション組み立て時はフロントシールも変えて頂き、半クラッチ多用で摩耗したレリーズベアリングも交換して頂きました。 また、クラッチカバーやクラッチプレートも交換して頂きました。
(エンジン&ミッションを降す作業は大変な為、一般的にエンジン&ミッションを降した時はクラッチの三点(カバー,プレート,ベアリング)も交換するのだそうです。 これを怠ると前回と前々回のMGのレポートの様に大変な2重手間になってしまいます。)

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 エンジン&ミッションを乗せ修理を完了し、

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 5月半ば 下写真の様な感じで、E-タイプは積載車にのせられ戻ってきました。
(下写真は2011年の物)
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これからはローギアー発進で安心して乗れるかな 私の EーType !!!


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MG ミゼット その2(クラッチ交換) [ MG ミジェット パワートレイン]

  
   7月の半ば、MG ミゼットのレストアがほぼ終了したと思い、
   仮ナンバーを取って少し走ったうえで車検屋さんに持って行こうと。
 
 前回ブログ「その1」の様に、仮ナンバーを付けた1日目は、7・8㎞を 順調に走りました。
 が、2日目1・2㎞走った後、ローギアー発進で激しいクラッチ ジャダーがおき、今にもエンジンが飛び出すのではと思うほどの振動でした。
尚、2nd,3rd,top のギアーでは問題なくスムースに半クラッチで発進できました。
 前回「その1」のブログ https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2023-08-31

 なんでジャダー! と思いながらも前回レポートした様にクラッチとブレーキの一体型マスターシリンダーに伴う不具合もあったので、クラッチカバー関係を新しい部品に交換して様子を見ようと、クラッチカバー等の3点キットをイギリスから購入  23,000円と輸送費9000円だった。


 で、クラッチカバーとディスク(クラッチプレート)を新しい部品に変える為、エンジンとミッションを車から下し、エンジンからミッションを分離、クラッチ部分を点検しました。

 目視の点検では異常は見当たらず、心配していたエンジン後端やミッションフロントカバー部の油漏れも殆ど無く良好でした。

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 で、クラッチ ジャダーの原因を探る為、今回購入のクラッチカバーと取り外したクラッチカバーを比較しましたが大きな差は見つからなかった。
(ジャダーの推定原因は、長い間の使用や、前回のブログ記事の様にクラッチフォークの接続点がずれた状態からのエアー抜き等でクラッチカバー内のスプリングに無理がかってしまったのでは? その結果スプリングの力が弱り(へたり)、ローギア―発進の半クラッチ時クラッチプレートを押さえきれなかったのではないかと思う様になってきた。)


クラッチカバーのプレッシャープレートの高さは新・従来品とも全く同じだった。
(クラッチカバー内のスプリンがへたっていてもスプリングに設定してあるプレロードで吸収されてしまい高さの変化には至らないのでは?)

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 下写真で、従来品(旧)のクラッチカバーのレリーズベアリング接触面ハイトが71.7mmと新より0.5mm低いのは使用による摩耗の為と推定されます。

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クラッチプレートも比較してみました。
新旧では、0.1㎜の違いで、従来品でもまだまだ十分に使用可能と思われます。

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 と言う事で、ジャダーの決定的な原因は見つからず、新しいクラッチ関係部品を組み込む事で解決する事を願って、エンジンとミッションを組み付け、車にのせました。
(以下の写真は最初のレストア時に撮った組み付け時の写真で、全てピンボケ・シャッターブレ写真で済みません。 今回は写真を撮る心の余裕がなかったし。)



まず、クラッチプレート(ディスク)を位置決めするロケーターを、
(ロケーターは、クランクシャフトやクラッチプレートの寸法を測定作図し、近所の機械加工屋さんに作って頂きました。)
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クランクシャフト後端にセットして、

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ロケータに合わせてクラッチプレート(ディスク)をはめ込みます。

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で、フライホイール上のロケーターにきちんと嵌る様注意しながら、クラッチディスクを組付けます。 (黄色矢印はクラッチプレートのロケータです)
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最後にトランスミッション側に新しいレリーズベアリングを組み込みました。
(写真無し、最初の写真参照)



 で、息子に手伝ってもらいながら、エンジンとミッションを車に乗せ、

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 3・4日かけてキャブやら電装品,ラジエーター等クーリング部品等を組付け、エンジンがかかる様にし、エンジンを載せた翌週にはクラッチのエアー抜きを息子と共に行いました。

 下写真はラジエーター取付前ですが、写真の様にほぼ組付け完了。
(尚、クーリングファンは黒のカチオン塗装のままでしたが、今回本来の橙色に塗装しました。)

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 で、先日仮ナンバーを再度取得、一回目の走行テストをしてみました。

 ローギアー発進時のジャダーもなく、全く問題なく走る事が出来ました!
 少しずつ何度か走り玉成していきたいと思います。


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