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MG ミゼット,ブレーキ&クラッチのマスターシリンダーのメンテ [ MG ミジェット シャシー]

 
 アクスル関係の最後は、ブレーキとクラッチのマスターシリンダーのメンテです。
(ブレーキパイプの新規製作が残っていますが、これば半年位先の予定です。)

 このマスターシリンダーのリザーバータンクはブレーキとクラッチの共用で1つなのです。


 マスターシリンダー(黄色矢印先)はエンジンルームの右前ペダルボックスの中に有り、鋳鉄製です。 (ブレーキとクラッチのペダルは、空色矢印の所でクレビスピンを介してマスターシリンダーと結ばれています。)
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 マスターシリンダーを取り外すには、まずブレーキとクラッチのペダルを外します。
 ペダルのマスターシリンダーへの取付け点は空色矢印の所でクレビスピンで結ばれており、これを外し、更に室内側からペダルの支点となるピボットボルトも外し、2個のペダルを外します。 (ピボットを外さず、クレビスを外しただけでもマスターシリンダーは外れます。)

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 で、マスターシリンダー側は、
ペダルボックスを取付けている10本のボルトを外しペダルボックスを少し引き上げて、マスターシリンダーを締め付けている横方向の2本のボルトを外し、マスターシリンダーを引き上げてブレーキとクラッチのパイプを外し、マスターシリンダーをプッシュロッドと共に引き上げて外します。

(パイプを外すとブレーキ液が漏れます。 ブレーキ,クラッチ液は塗料を侵すので漏れた液がボディ等の塗装面に付かない様ポリシートやウエス等を十分に用意しておく必要があります。)

 下写真はマスターシリンダーからプッシュロッドを外した後の物です。
パイプの付くネジ部にはゴミが入らない様にボルトをメクラ栓代わりに占めておきました。
blogDSCN4331.jpg bloggDSCN4330.jpg


 で、プッシュロッド部分やフィラーキャップ部分を綿テープでマスキングして、ワコーズのリムーバーで塗装を剥し、サンドブラストで錆を取りました。

 その後、トップカバーを外しリザーバータンク内の状況を確認,清掃。
 そして、ブレーキとクラッチのピストンを引き抜いて(シリンダー内のスプリングで押し出され)みました。
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 ここで大変な事を発見!!!
何と購入したメンテナンスキット(シールキット)と寸法が違う!!!
 私の車に付いていたのはピストン径Φ22mm(7/8インチ),1962年10月迄の 948ccエンジン,ドラムブレーキ用でした。 正規は購入したシールキットの寸法で、ピストン径19mm(3/4インチ),1098ccエンジン,ディスクブレーキ用です。

 という事でがっかり、やる気をなくしてしまいました。
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 とは言え、作業をしないと前に進みません。
ジャガーのレストア中に娘達にさんざん言われた「粗大ごみ」を自分で作りだす事になる。

 気を取り直して、マスターシリンダーは点検・清掃して使える様にだけはしておこうと。 
(Φ22mmの状態では正規仕様よりペダルを15%強く踏む必要がある為、車を乗って見て具合によっては正規のマスターシリンダーを購入しようと思う。)

 下写真はシリンダー内部のピストン等の部品です。ゴムシールは1つのシリンダーに2個。
ブレーキ側のスプリングの一番奥(写真の一番右)にはチェックバルブが付いています。
又、マスターシリンダーのシリンダーボアーには真鍮製のライナーが入っていました。

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 シリンダー内部の部品を清掃しブレーキ液を付けて組立て、そしてプッシュロッドの所のカバー組付けました。(2個のスプリングの反力があり、ガスケットも組込む為結構大変でした。)

blogDSCN4814.jpg blogDSCN4820.jpg


 トップカバーを組付けて、トップカバーやプッシュロッド側カバーをマスキングしてシルバーペイントを塗装、そしてマスキングを外して全面にクリアーペイントを塗装しました。 
その後プッシュロッドを組付け、マスターシリンダーとしては完成です。

blogDSCN4822.jpg blogDSCN4883.jpg


 所で、やっぱり疑問が残る!!!
 このマスターシリンダーは、リザーバータンクがブレーキとクラッチと共用で1つです。
 クラッチから液が漏れたらブレーキはどうなるのだろう? 液不足でブラ―キが利かなくなるのだろうか??? 
 下写真はリザーバータンク内を清掃した後の物ですが、リザーバタンクの底の方に隔壁があり、クラッチかブレーキのどちらかに液漏れが発生しても、この隔壁で出来た個別の部屋に多少の液が確保されている為、漏れたシリンダーの反対側は液不足迄にはならないのだろうか???

blogDSCN4798.jpg


2023年8月30日追記
 ブレーキかクラッチの液漏れがして、マスターシリンダーの液が減っても、どちらかのシリンダーの液は上記隔壁によって仕切られた液室となり、ブレーキかクラッチが共にダウンする事無く反対のシステムはきちんと作動しました。


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