ジャガー E タイプのレストア作業を支えてくれるマニュアル [ジャガー E-Type]
6年前に E タイプのレストアをしようと思った時、真っ先に69.95ドル (当時約7500円) で購入したのが下のサービスマニュアル(整備要領書)です。 この本の購入時はまだ買う車のあてはありませんでした。
リタイア後の趣味としてレストアを行うので、車を買ってもレストア出来なければ意味がないし、何よりお金の無駄遣いになってしまいます。
この本は、3.8リットルと4.2リットル車の整備要領が記載されており、4.5cmもの厚みです。 この本で車の構造を確認した結果、「レストアは出来るだろう」 という感触を得て、車を探し始めました。
(完全に 「出来る」 と言うよりは 「これなら チャレンジ出来る!」 と言う気持ちでした。)
苦手な英語も実際の部品と本の絵と単語でなんとか整備作業にもつなげていけると判断。
新品の本を購入したのですが、今はだいぶ傷んできました。
E タイプの1964年型車を購入した後、入手したのがこの2冊の部品カタログ
部品販売会社のカタログで、左が ”SNG Barratte” のアメリカ支社の物, 右が ”Terry’s Jaguar Part” の物。
SNG Barratteはイギリスに本社があり、アメリカのクラシック ジャガーの部品の多くはこの会社が供給しています。 業者向けは勿論個人向けもきめ細かく販売しています。
Terry’s Jaguarは純正部品(値段が高い)の他、色々なチューニングパーツも販売しています。
アメリカ在住中は主にこの2社から部品を購入しました。
日本に帰ってからはもっぱら SNG Barratte のイギリス本社から購入しています。
日本に帰国後本格的にレストアを開始した所、ボルト・ナット等や細かい部品が次々と必要になり、下写真のジャガー社発行のパーツカタログを SNG Barratte から (29.09ポンド,当時約6000円) 購入し、現在はほとんどの部品をこの本から探して、発注しています。
(この本の注文時はイギリスに在庫が無く、イギリスの担当者が各国の支社を調べ、オランダ支社から送られて来て、お金はイギリスに払い込むと言う変則的な購入でした。)
カタログの中身は 部品の絵と部品リストからなっていて、ボルト・ナットやワッシャー迄全ての部品が記載されています。
早く レストア作業に取り掛かりたいなァ~ でも今は我慢の時か!!!
ジャガー E タイプ ここ迄出来たエンジンルーム [ジャガー E-Type]
何時も作業をした局部的な写真ばかりですので、今現在のエンジンルームの全容を初公開します。
初公開ですよ 初公開!!!!!!
ここ迄に至る経過写真です。
2005年7月 エンジンルーム分解開始です。 目指すはピカピカの部品がこれだけ付く事です。
2006年9月 ボディメーカーにて。 ついにエンジンルームが消えてしまいました。 分解の極みです。
2007年3月 エンジンルームの骨組みが復活です。
2008年5月 エンジンルームにエンジンが入りました。
お詫び
今回、時間のない出勤前に本題のブログを作成し始めましたが、操作を誤り 「下書き」に保存すべきところ、公開で保存してしまいました。
従って、多くの方が写真のない、書きかけのブログを見る事になってしまいました。
申し訳ございませんでした。
今回、再度新規の登録をしましたので、これに懲りず今後ともお付き合いをお願い致します。
又、xml_xslさん いとおさん ナイスありがとうございます。 そんな訳で今朝の記事は消去させて頂きました。
申し訳ございません。
ジャガー E タイプのライバルは ? [ジャガー E-Type]
1950年頃~1960年代当時の大型スポーツカーは、アストンマーチンやフェラーリの様に非常に高価でした。 その中でジャガーは、 ”比較的低価格の大型スポーツカーを” と言う事で E タイプやその前の XK120~XK150を作りました。
例えばフェラーリの中では廉価版と言われていた250GTですらロールスロイスと同等の価格だったし、アストンマーチン DB2 はXK120の2倍の価格でした。
従って、ジャガーの当時のスポーツカーは、いわば高価格の大型スポーツカーと低価格の小型スポーツカー(MGやトライアンフ等)の隙間を狙った車です。 従って、”ライバルはいません” と言う事になります。
比較的低価格のE タイプとは言っても、日本は戦後の復興期や高度成長の始まりの時期で、非常に高価な車であったことは間違いありません。
と言う事で、当時の代表的なスポーツカーを1963の資料から抜粋しました。
まずは本題のジャガー E タイプ (この写真は最近の資料からです。)
Aston Martin DB4 (アストン マーチン)1958~1963年, 3670cc と 3749cc 6気筒 (イギリス)
Ferrari 250 GT (フェラーリ) 1959~1962年, 2953cc V12気筒 (イタリア)
Maserati 3500 GT (マセラッティ) (イタリア)
Mercedes Benz 300SL (メルセデス ベンツ) 1954~1964, 2996cc 6気筒 (ドイツ)
Chevrolet Corvette (シボレー コルベット) 1963~1967, 5354cc V8気筒 (アメリカ)
尚、ジャガー E タイプについては下記を参照願えれば幸いです。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/archive/c15372807-1
ジャガー Eタイプのルーツ [ジャガー E-Type]
ジャガーEタイプは、当時としてはかなり先進的な仕様ですので、今回その仕様とルーツを紹介します。
私のEタイプは1964年型で、Eタイプの初期型の最終版。 その仕様は、
2ドアー 2シーター ハッチバッククーペ
エンジンは3.8リットル(3,781cc) 265HP ダブル オーバーヘッドカムシャフト(以下DOHC)
4輪独立懸架サスペンション, 4輪デスクブレーキ
キャビンはモノコック構造でエンジンルームはパイプフレーム構造
寸法は 全長4.45m × 幅1.66m × 車高1.22m 車重 1,247Kg
最高速度 243km/h
と言う事で、リッターあたりの馬力は若干落ちるものの、今のスポーツカーの仕様と全く変わりません。 これが43年前に作られた車です。
本題のルーツですが、まずジャガーと言う会社のルーツ
ウイリアム・ライオンズと言う方が、1922年にスワロー サイドカー カンパニーを立ち上げ、バイクのサイドカーを製造販売。 1927年にコーチビルダーとして、オースチン セブンをベースに2シーターを発売。 1931年にSS1とSS2という独自の2ドアークーペを発売、自動車会社の道に入る。
1935年には100%独自設計の4ドア 2.5リットル車にジャガー2 1/2lと名づけた車を発売、ジャガーが始る。 ヨーロッパの終戦時の1945年3月にジャガー・カーズ L.td.として今のジャガーが始ります。 ”ライオンが作ったジャガーと言う会社” と言う事になります。
本題のEタイプのルーツ
エンジンは、1938年に開発コード”XK”として設計を始め、戦時中も開発を進め、1948年にXK120車に初めて3.4リットルを搭載。 この”XK”エンジンは、更にXK140,XK150に搭載、排気量も3.4から3.8リットルに拡大、1961年にジャガーEタイプにも搭載し、更に4.2リットルに拡大されます。
サイドバルブエンジンの時代にDOHCエンジンを開発、発売(昭和23年)した事になります。
サスペンションとブレーキは、当時ジャガーが進めていたレース用車のCタイプ(1951年スタート),Dタイプ(1953年)の経験を元に開発コードに”E”を持つレース用車の開発をを進め、これをロードユース用(市販車)に設計しなおし、4輪独立懸架,4輪デスクブレーキとし搭載した。
ボディも同様、レース用CタイプからDタイプと進めて来たフレーム構造からパイプフレーム構造、そして開発コードに”E”を持つレース用車でエンジンルームをパイプフレーム、キャビンをモノコックにと改善し、それが市販となりEタイプのボディとなった。
デザインは写真を見て分かるようにCタイプからDタイプと少しずつ空気抵抗を減らそうと前を長くし、近代化してEタイプになった。
左からXK120,Cタイプ,Dタイプ,Eタイプ
XK120
Cタイプ
XKSS Dタイプの市販モデルで販売直後に工場が火災で焼け、極僅かな販売となった。
Eタイプ