ジャガー Eタイプのルーツ [ジャガー E-Type]
ジャガーEタイプは、当時としてはかなり先進的な仕様ですので、今回その仕様とルーツを紹介します。
私のEタイプは1964年型で、Eタイプの初期型の最終版。 その仕様は、
2ドアー 2シーター ハッチバッククーペ
エンジンは3.8リットル(3,781cc) 265HP ダブル オーバーヘッドカムシャフト(以下DOHC)
4輪独立懸架サスペンション, 4輪デスクブレーキ
キャビンはモノコック構造でエンジンルームはパイプフレーム構造
寸法は 全長4.45m × 幅1.66m × 車高1.22m 車重 1,247Kg
最高速度 243km/h
と言う事で、リッターあたりの馬力は若干落ちるものの、今のスポーツカーの仕様と全く変わりません。 これが43年前に作られた車です。
本題のルーツですが、まずジャガーと言う会社のルーツ
ウイリアム・ライオンズと言う方が、1922年にスワロー サイドカー カンパニーを立ち上げ、バイクのサイドカーを製造販売。 1927年にコーチビルダーとして、オースチン セブンをベースに2シーターを発売。 1931年にSS1とSS2という独自の2ドアークーペを発売、自動車会社の道に入る。
1935年には100%独自設計の4ドア 2.5リットル車にジャガー2 1/2lと名づけた車を発売、ジャガーが始る。 ヨーロッパの終戦時の1945年3月にジャガー・カーズ L.td.として今のジャガーが始ります。 ”ライオンが作ったジャガーと言う会社” と言う事になります。
本題のEタイプのルーツ
エンジンは、1938年に開発コード”XK”として設計を始め、戦時中も開発を進め、1948年にXK120車に初めて3.4リットルを搭載。 この”XK”エンジンは、更にXK140,XK150に搭載、排気量も3.4から3.8リットルに拡大、1961年にジャガーEタイプにも搭載し、更に4.2リットルに拡大されます。
サイドバルブエンジンの時代にDOHCエンジンを開発、発売(昭和23年)した事になります。
サスペンションとブレーキは、当時ジャガーが進めていたレース用車のCタイプ(1951年スタート),Dタイプ(1953年)の経験を元に開発コードに”E”を持つレース用車の開発をを進め、これをロードユース用(市販車)に設計しなおし、4輪独立懸架,4輪デスクブレーキとし搭載した。
ボディも同様、レース用CタイプからDタイプと進めて来たフレーム構造からパイプフレーム構造、そして開発コードに”E”を持つレース用車でエンジンルームをパイプフレーム、キャビンをモノコックにと改善し、それが市販となりEタイプのボディとなった。
デザインは写真を見て分かるようにCタイプからDタイプと少しずつ空気抵抗を減らそうと前を長くし、近代化してEタイプになった。
左からXK120,Cタイプ,Dタイプ,Eタイプ
XK120
Cタイプ
XKSS Dタイプの市販モデルで販売直後に工場が火災で焼け、極僅かな販売となった。
Eタイプ
コーチビルダーとしてあくまでも安価なスポーツカーを作っていたジャガーに思いを馳せます
XK120の姿には惚れ惚れとします
D-TYPE・E-TIPEのホイールアーチに惚れます
ポルシェ356もそうですけど奥まったホイールの美しさが好きです
今の車のリアフェンダーの醜さが寂しい
by pace (2007-07-03 00:51)
マルコム・セイヤーのD/E-Typeは、52年のアルファのディスコボランテの影響を云々されますが、こうして並べてみるとC-Typeからの正常進化と言えそうですね。
とくに53年のCとDの中間的なプロトタイプは、開発時間からもディスコボランテからの直接の影響は考え難いから、両者の相似は、いわば平行進化のようなものだったのかも知れませんね。
by plot (2007-07-03 05:37)
3.8リッターで1200キロ台という車重に惚れますね。
by OILMAN (2007-07-03 08:09)
今では当たり前ですが、64年当時にDOHC・4輪ディスクとは、思い切った判断だったでしょうね。
話が変わりますが、『刑事コロンボ』にもEタイプが2度ほど登場してますね。
by くっさん。 (2007-07-03 09:00)
メカニズムは当然に凄いですが
何と言ってもスタイリングは惚れ惚れしますね~
今の時代効率や安全だとか色々制約が有るのでしょうが
これほどの美しいデザインの自動車ありませんね・・・
旧車にばかり目が行ってしまいます~
by (2007-07-03 19:22)
Eタイプは私が生まれるより前に誕生とは思えない性能です。
それにしてもEタイプより前の車も洗練されていてかっこいいですね。
by ガンバルおやじ (2007-07-03 20:29)
paceさん
一昨年ジャガーのクラシックカーショーを見て、XK120~XK150の車
をレストアするんだったと浮気心が働きました。
plotさん
どのモデルを見ても少しずつ改善して次のモデルに受けついていると
思います。 でもXKSSは”今にも飛び跳ねそうな”独特の荒々しさを持っていますね。
OILMANさん
軽いでしょ。 走る為の装備だけで他は何にも無いんです。 ラジオも
オプションです。
くっさん
ほんとに当時の車とは思えない仕様です。 フロントブレーキは
フェアレディSR311と全く同じ構造(イギリス ダンロップのパテント)です。
kazuさん
このスタイルが好きで購入しました。 1970年のフェアレディ Zもこの
ハッチバック車の発想をコンパクトにしたものです。
ガンバルおやじさん
本当に当初、コーチビルダーをしていただけに、多少の犠牲(Eタイプは
ドアが小さく乗るまでが大変)はあるものの発想もスタイルも独特の物が
ありますね。
by kotobuki1946 (2007-07-03 23:18)
その時代に真剣につくったクルマであるほど、
後世になっても輝きは増してきますね。
スペックにも車体のラインにも、技術者の情熱がほとばしっています…
早く実車をこの目で確かめたいです!
by (2007-07-04 03:35)
おはようございます。
日本のジャーナリストで・・・・・
ここまでわかる人が何人いるか?
皆様、カーオブゼイヤー選考委員の方にしか興味がありません。
by BPノスタルジックカーショー (2007-07-04 12:07)
グラハムヒルが、
シルバーストン??で
Eタイプをドリフトさせているビデオを
見たことがあります。
凄い迫力でしたよ~!!
by saclam (2007-07-04 16:58)
Go-Rayさん
そうです。 どの車もナンバーワンになろうと技術屋が必死で頑張った跡が
見て取れます。 それを無駄にしないようレストアします。
BPノスタルジックカーショーさん
この内容は幾つかの本を読み纏めただけです。 でもマスコミはもう少し
その車その車の歴史を知って欲しいし、ちょっと似ていると ”まねだ”と
簡単に言います。 各々の技術屋はそれなりに頑張っているのですがね。
saclamさん
そうですか。 Eタイプはけっこう多くの映画にも出ていますからね。
私は運転が下手ですので、ドリフトは出来ません。
by kotobuki1946 (2007-07-04 22:42)
いやぁ、勉強になります。
昔、カリフォルニアの大学にいた時、教授がXK150で通ってました。 あー、これがカリフォルニアなんだなーって感じました。 EタイプとかDタイプとかレストアしてるお店もいくつかありましたね。
by luka (2007-07-08 22:12)