MG ミゼット,冷却水のバイパスホースアダプター交換 [ MG ミジェット エンジン]
先日、MGミゼット エンジンのサーモスタット脇の、冷却水のバイパスホースのアダプターを交換しました。
バイパスホース アダプターの位置は下左写真の黄色矢印の所に組み付きます。 車になったら目立たなく普段見る事のない小さな部品です。
下右写真はカチオン塗装前の新アダプターを組付けた時の物で、アダプターはサーモスタット脇に有り、エンジンが暖まる前(サーモスタットが開く前)には冷却水がこのアダプターを通って、すぐ下のコネクターからウオーターポンプに吸い込まれていきます。
旧部品は下写真の様な状況で、外す為にプライヤーで握るとグズグズっと砕けそうでした。 で、新しい部品を購入したわけです。 長さが随分違いますが充分使えます。
当初は旧アダプターの内径側の穴をドリルで大きくしていき、アダプターのネジの谷径まで削り、シリンダーヘッドのメネジに残ったアダプターのネジ山(オネジ)をケガキ針等で引っかき取ろうとの算段でした。
そこで、下写真の2本のドリルを購入 約6000円強也。
所が、メネジ側に残ったネジ山はどうしても掻き出す事が出来ませんでした。
そこで、「シリンダーヘッド側のメネジをタップで立て直せば」と思いアダプターのネジを調べた所今の規格には無く、アダプターにあったタップは購入できません。
アダプターのネジは外径が 5/8インチ,ネジの山数が 16山/インチ。 (今の規格では 5/8径ではUNFネジで18山、UNCネジで11山です。又パイプ用でも16山はありません。)
どうしたものかと思いながらも、新たにタップと同じ18山のアダプターを作る事も覚悟して、 5/8径の18山タップを購入。 下左写真の様にタップを少し通しては戻し、また少し回しては戻しを繰り返し、シリンダーヘッドのネジ山を傷める事無く 下右写真の様な旧部品の残骸を取る事が出来ました。
ネジの長さが短かった事が幸したのだと思います。
取り出したネジ山の残骸
アダプターの残骸を取った後のシリンダーヘッドのメネジです。
アダプターは目立たない所の為、より防錆力を上げておき、ほおっておいてもいい様にと亜鉛めっきの上からカチオン塗装(黄色矢印)をしておきました。 (カチオン塗装をする事で亜鉛メッキの効果は少ないと思いますがカチオン塗装の防錆力は圧倒的に高いので。)
で、シール剤をたっぷり塗り、何とか組み付ける事が出来ました。
約800円の部品を、11000円もの工具を購入し組付けました。
レストアをしていると時々起こる思いがけない失費と愚痴でした。