MG ミゼット,リアーエンジンマウントのメンテと組付け [ MG ミジェット エンジン]
トランスミッションのメンテをしたついでにリアーエンジンマウントもメンテをしました。
リアーエンジンマウントはミッション後端に組み付けてあり、旧品は下写真の様にゴムにクラックが入っていて劣化している様でした。
そこで、リアーエンジンマウントのゴム部分は全て新しく購入しましたので、まずは旧品と購入品(写真下及び右)を比較し、
次にマウントブラケットに購入品を組付け、ミッションにも組付けて見ました。
(マウントブラケットの再塗装後にゴム部分が組み付かず、ブラケットの追加工等が発生するとせっかくの塗装を剥す事になるので、事前に組付く事を確認しておきます。)
新しい部品が問題なく組付く事が確認できたので、リアーエンジンマウントのブラケットはフロントエンジンマウントブラケット等と一緒にサンドブラストで錆を取り、カチオン塗装をしました。
錆取り後 カチオン塗装後
そして、購入したマウント(ゴム)を組付け、ミッションの後部に組付けました。
尚、車への組付けはエンジンルームと室内の塗装が完了してからで、車への組付け方法はプロペラシャフトを床のトンネル部分にセットし、エンジンとミッションのアッセンブリーをエンジンルームから入れ、プロペラシャフトにミッションを嵌合させてから、下写真の位置(黄色矢印)に、室内のフロアー側から組付けます。
黄色矢印の所からマウントを締め付け
下写真の空色矢印がリアーエンジンマウントで、下フレームの黄色矢印穴からも締め付けます。
(下はフロアー下面のみ清掃した状態の写真でエンジンマウント周りにはニュージーランドの雑草や泥 埃が一杯ついていました。)
上写真からも分かる様にニュージーランドの雑草や泥 埃をまとった MG Midget も後1年位で綺麗なエンジンルーや室内に変わり、日本の空気になじんだ エムジー ミゼットになってくれるといいなァ~~~
MG ミゼット,トランスミッションのメンテ [ MG ミジェット パワートレイン]
先日からトランスミッションのメンテをしています。
メンテと言って、もこの車を走らせた事がない為操作性等の状況が分らず、今回はミッションの内部は見える範囲の目視と触感確認で、主に油漏れ防止策を行いました。
エンジンと共に降ろした時のミッションです。
ミッションのオイルを抜いてみました。
オイルは酷く白濁しています。 水没でもしたのだろうか???!!!
(それともニュージーランドにはこんな色のオイルがあったのだろうか???)
ミッションのサイドカバーを外して内部を確認したが錆等は全く無く異常なさそう。
更によく見る為にも白濁したオイルを確実に抜き取る為にも、ミッションを立てたり横に寝かしたりして、サイドカバーからオイルを抜き取り、クレのブレークリーンで清掃してみました。
しかし、ミッション内部に水等が入った事による錆びの形跡はなく、異常は感じられません。
(黄色い矢印は新しいガスケットで、組み立てには液体シールを塗って組付けました。)
で、下の様にサイドカバー(黄色矢印)は組み上がりました。
尚、空色矢印はエンジンスターターのピニオンのカバーですが、今回他の部品と共に錆を取りカチオン塗装をしておきました。
次にフロントカバーの「オイルシールを交換」と思い、フロントカバーのあるクラッチケースを清掃し、フロントカバー(下写真の黄色矢印)を外して見ました。
所がフロントカバーは緑色矢印のオイルシールが組み付く様な構造になっていません。
で、イギリスのカタログを見直して見ると「フロントカバーは新たにオイルシールが組付けられる様改善した」とあり、緑矢印のオイルシールを組付けるには改善したフロントカバーを購入し交換する必要があります。 しかもその改善したフロントカバーはバックオーダーとなっており、イギリスに問い合わせた所当分の間手にはいらないとの事。 ただただ残念!!!
という事で、今回はガスケット(上の黒いガスケットを下の茶色いガスケットに)のみを交換しておくことにしました。
「ミッションを修理するにはエンジンごと車から降ろさないと出来ないんだよねェ~~~ 果たしてそんな時が来るのだろうか???」と思いながらも、下右写真の様にクラッチハウジングの中は綺麗になり半分だけ満足!
次にミッションのリアーシールの交換です。
リアーシールは下左写真黄色矢印の所でプロペラシャフトが組付く所です。
ドライバーとハンマーで外そうと頑張ってみたが外れず、下右写真黄色矢印の様にシールのケースに切込みを入れて取り外しました。 外して見ると緑矢印の様に斜めに切断砥石の切り込み痕があり(こんなに深くカッターを入れなくともいいのに!と思いながらも)前任者も苦労した後がうかがわれました。
で、新しいリアーシールをトントンと叩き込ん(ぶっ叩いたのではなく、圧入の様に静かに叩き挿入)で組付けました。
フロントシール部分の改善品が購入出来ず心残りではありますが「今できる事はここ迄!」と自分に言い聞かせミッションのメンテは終了と言う事に。
MG ミゼット,エンジンのロッカーカバーについて [ MG ミジェット エンジン]
先日、ふと「ブログにロッカーカバーの事を書いたかな?」と思い過去のブログを見直してみた。 やっぱり書いていませんでした。 で、遅ればせながらレポートです。
私のMG ミゼットのロッカーカバーは下写真の様にクロームメッキされていましたが、ネット上の写真や動画を見ると、エンジン色の濃い黄緑色がオリジナルの様です。
そこで、先日エンジン塗装をして頂いた時に、ロッカーカバーに貼ってあった「MG」のマークと既に消えてしまった「Weslake」と言う名のパテント番号等を記したプレートを剥し、エンジン色で塗装をして頂きました。
(下写真はインテークマニホールドの組付けトライアル中の物です。)
この車のロッカーカバーには「MG」のマーク等が貼ってあったのですが、オリジナルのプレートはどれ? オリジナルの貼り方は? 等々疑問が多く色々確認したが確証が得られませんでした。 そこで、以前から色々教えて頂いている「ミニカー・英国車パーツのガレージまるいち」さんに教えて頂きながら「MG」のマークと「Weslakeと言う名のプレート」を購入しました。
「ガレージまるいち」さんのホームページ ; https://garage-maruichi.shop-pro.jp/
また、貼る向きと位置はネット上の写真や動画を次から次と見て確認をし、下写真の様に貼りました。
ネット上の写真や動画を見るとMGのプレートともう一方のプレートの位置が反対だったりと色々あって混乱しましたが、多分私の貼った状態がオリジナルだろう(???)と思います。
(違う意見がありましたら是非コメントに記して頂ければと思います。)
この車のメッキ時点の時(一番最初と2番目の写真)の貼り方とは位置が反対になっています。
これで少しは MG のエンジンらしくなったかな !
MG ミゼット, エンジンのバルブロッカーの組立て,ヘッドへの組付け [ MG ミジェット エンジン]
バルブロッカーを組み立てる前に、シリンダーブロックのサイドカバーを外し、カムシャフトの上にカムフォロアーとプッシュロッドを挿入しました。
下写真はエンジンのメンテをする前の物ですが、まずブロックのサイドカバー(青矢印)を外し、カムシャフトの上にカムフォロアーを挿入し、その上に空色矢印のプッシュロッドをヘッド側から落とし込む様に入れます。 なお、このエンジンのプッシュロッドは1本だけ下写真の様に欠けていましたので新品を購入交換しました。
その後、エンジンを分解した時のバルブロッカーをシンナーで清掃しエンジンに組付け、バルブクリアランス(冷時で0.3mm)の調整を行いました。
クリアランスの調整は出来たものの、「一度調整したと思っていた所を再度測定すると狂っていたり」と何となく安定感にかけました。
で、スプリングで配置されているバルブロッカーをずらし、シャフトを点検した所最大で0.3mmも摩耗していました。
早速イギリスに部品を注文。 1週間で到着しました。
既に組付けてあったバルブロッカーのサブアッセンブリーを取り外し、新しいシャフト(下写真の下側シャフト単体)と比較・点検。
ほぼ同じ様ですので、旧品の割ピンを外し、タペットやスプリングをシンナーで洗い摩耗状況等を点検しながら新たしいシャフトに一つひとつ移し替えていきます。
全て移し替えました。
下左写真の様に結構綺麗になりました。
又、旧シャフトの摩耗状況は下右写真の様です
で、バルブクリアランスの調整もスムース出来、やっとシリンダーヘッドの組み立てがほぼ完了しました。
エンジンのメンテは少しずつ進んで終わりに近づいて来ていますが、エンジンを入れる「ボディのエンジンルーム塗装」に取りかかって欲しいのですが! 塗装屋さん頑張って!
MG ミゼット エンジン,タイミングチエンの組付け [ MG ミジェット エンジン]
少し前ですが、エンジンのカムシャフトにタイミングギアーとタイミングチエンを組み付けました。
まずはシリンダーブロックにフロントエンドプレート(下写真橙色矢印)を組付けます。
下写真の空色矢印の先、ブロックとフロントエンドプレートの間に液体シールを付けたガスケットを入れ、エンドプレートを組み付けます。
次に、緑矢印のカムシャフトエンドプレート(リテイニングプレート)を3本のボルトで締め付け、3本のボルトに細いワイヤーを通しロックワイヤーとします。
(黄色矢印の所は本来はウオーターポンプを組付ける所ですが、エンジン塗装の為にマスキング代わりにメクラカバーを組付けました。 又、フロントエンドプレートの長円形の黒い部分は、黒色カチオン塗装をした上にチエンカバーを仮組して濃い黄緑の塗装をした為、チエンカバーの部分だけ黒く残ってしまいました。)
次に本題のタイミングギアーとチエンを組み付けます。
クランクシャフトを回し、一番前(No.1 気筒)のピストンを上死点(一番上)にセットして小さい方のスプロケットを挿入しします。 次にカムシャフトに大きいスプロケットを嵌め、カムシャフト側スプロケットを回しながら、下写真の円内の様に黄色い点が向かい合う様にタイミングチエンをはめ、クランクとカムシャフトのスプロケットを奥まで押し込みます。
最後にカムシャフトにロックワッシャーをセットし、ナットを締め付け、ロックワッシャーのタブを曲げます。
タイミングチエンの組付けはここ迄で、次にシリンダーヘッドに吸排気バルブやバルブタペットを組付けます(この部分は次回以降レポートします)。
シリンダーヘッドの組付けが終った後、タイミングチエンカバーを下記の様に組付けました。
まずはタイミングチエンカバーにクランクシャフト フロントシールを圧入しました。
下左写真の様にタイミングチエンカバーにオイルシールをセットし、厚めの広いで板でシール全面を押す(下右写真)様にして、クランプを締め圧入します。
下がオイルシールの組み付けが完了したタイミングチエンカバーです。
で、エンジン フロントプレートとタイミングチエンカバーの間に液体シールを塗ったガスケットを挟み、タイミングチエンカバーを締め付けて完了です。