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ステアリング ホイールのレストア [ E-Type シャシー]

 ステアリング ホイールは車を購入した時既に割れており、強度が低下し、押すとしなる程でした。 交換用に新品を購入しましたが、新たな挑戦として、昨年4月にレストアを試みました。
 私は太い皮まきグリップが滑らず好みで、割れによる強度低下が直る物なら、将来は内部にゴム板等をまき、皮まきステアリングに仕上げ様との思いもありました。
(私が皮をまいたSRL311のステアリング ホイールの写真も最後に添付しましたので、見て下さい。)

ステアリング ホイールの割れ具合
写真中央付近から右にかけて割れが発生し、右端の一部はウッドが剥れ落ち、心金のアルミが見る。

ホイールの左右のリム部が激しく割れ、ウッドはかろうじて上下で付いていました。

レストアの手順は
1.洗剤を付けて軽く洗う。
2.塗装の水研ぎの様にペーパーにたっぷり水を付け、600番のサンドペーパーで古い塗料を剥し、
  1000番で仕上げの塗装剥しをする。 注意点はウッドは柔らかいので、削り過ぎない様に。
3.洗剤を付け丁寧に洗浄。 特に割れた内部も洗う様に気を付け、最後にたっぷり水を使い洗剤落し。
4.日陰で乾燥。 木なので、2日間かけ充分に乾燥する。
5.剥がれ落ちたウッド部分に隙間なく入る様に、補修用ウッド片を合せて作る。 場合によっては
  補修用ウッド片に合せ、ホイールの剥れた部分も削る。
6.市販の補修用FRPを割れた部分と補修用ウッドに塗り、糸でしっかり縛りつける。
  完成後、割れ目に隙が出来ない様に割れ目を丁寧に合せながら、適当な間隔で糸を縛る。
  FRPの硬化は早いので、硬化剤を少なめにし硬化速度を遅くし、FRPを使用する前に、何処に糸を
  縛るかを検討しておく。 手際よく組立てないとFRPが固まり、2度と補修できなくなります。
7.約1日FRPを硬化させ、糸をとる。 取れない糸はそのままにしておく。
8.余分なFRPと追加した補修用ウッド片をヤルリで削り、元のホイール形状に仕上げる。
  取れなかった糸も同時に削る。 ここが滑らかな凸凹のない形状に仕上げる大事な工程です。
9.水を充分に使いながら、400番,600番,1000番で形状仕上げと共に塗装前の仕上げをする。
10.日陰で数日かけ、充分に乾燥させる。
11.市販のスプレーのクリアー塗料を塗り、1500番位で水研ぎ、1日乾燥。 再塗装をし、水研ぎ
   乾燥を繰り返し、4回塗りしました。 最後の4回目はサンドペーパーは使わず、塗装用の
   ポリッシュ剤で磨き完了です。
   再塗装の回数が多いほど塗料の厚みが出て、深みのある綺麗な仕上げになります。
   又、木材用の塗料は色々な色があるので、自分の好みで決めても良いかも。

で、出来上がったステアリングホイールがこれです。 強度も全く問題なく丈夫になりました。
 
中央から右にかけ追加した補修用ウッド(これ実はベニヤ板の破片です。 今思うともっと木の質や
色をきちんと選んでおけば良かったと思っています。)

割れた部分の復元具合 (薄い黒い線が割れた跡)

SRL311の皮まきステアリング


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