フロント サスペンション ロワーボールジョイントの組立て [ E-Type シャシー]
前回のアッパーボールジョイントに引き続き、ロワーボールジョイントの組立です。
車のどこの部品かは前号(4月12日)で確認してください。
ロアーボウルジョイントの主な構成部品です。 写真の他にボルトやロックワッシャー,ダストカバーなどが付きます。
従来付いていた部品には、下写真の様に、なんとなんとボールの隙間調整用シムが右側ジョイントに5枚、左側ジョイントに7枚も入っていました。
ジャガーのマニュアルによると0.28mmと0.11mm(実際にはインチの数値)が用意されています。 確かに厚みを測定してもこの通りです。 ”こんなにいっぱいシムを使う設計なんてあるかなァ~” と思いながらマニュアルを読み、新たに購入したボールジョイントキットを組んでみても多くのシムを入れれば問題なく組めることがわかり、よしとしました。
ただし、私としてはシム7枚は誠に気分悪し。 と言う事で、1・5mmと1.0mmのステンレス板を購入し、またまた自作です。
で、部品が出来たところで、組立です。
ロアーボールジョイントは部品点数が少なく、構造もシンプルです。 その分組み立てが難しかった。
まず、スピゴットをキャリアー(日本車ではナックルスピンドルと言う事が多い。 ジャガーにはスピンドルが付いていないので、単にナックルと言いますかね?) にボールシートを圧入します。 圧入の方法はリンクブッシュ同様、ねじで締めて行きます。
続いて、初めの構成部品の写真の黒いボールを入れ、赤いロアー側のボールシートを入れ、シムを少なめに入れて、4個の穴のあるロアーキャップをボルトで締め、ボールの動きを手で確認します。
動かなければ、シムを追加、動けばシムを抜き、ボールが動きだすシムの量を見つけます。
(赤いロアー側のボールシートが樹脂で、ボールにきつく嵌合するので、ジョイント内部に隙があってもボールが軽く動来ません。 従って、アッパーボールジョイントの様に測定ができません。)
その動き始めのシムの量に0.1mmのシムを追加し、動きがスムースであれば完成です。 もちろん、シム追加時たっぷりグリースを入れました。
(写真がなくてすいません。 夢中で組み立てて、アッ 写真撮らずに組んじゃった。 と言う事です。)
っで、 出来上がった部品がこれです。
所で、今回のオーバーホールで ”グリースをたっぷり入れました” と書きましたが、これは私の心配症を治療する為だけで、他には何の意味もありません。 更に言うとグリースの無駄遣い。
グリースは 「攪拌(かくはん)流動性」と言う性質で潤滑しています。 ようするに、ぐちゃぐちゃこねるとオイルの様に軟らかくなり、これで潤滑します。 逆に言うとぐちゃぐちゃこねない所は全く流動性がなく動きません。
以前からブログを読まれておられる方は覚えておられると思いますが、ワイパーモーター内のグリースは干からびていました(下写真)。 これは攪拌されていない部分だからで、潤滑したい所には全く移動していません。
この性質から、日常のグリースアップは、作動部分そのものに新しいグリースがいきわたる様に気を使う必要があります。
車のどこの部品かは前号(4月12日)で確認してください。
ロアーボウルジョイントの主な構成部品です。 写真の他にボルトやロックワッシャー,ダストカバーなどが付きます。
従来付いていた部品には、下写真の様に、なんとなんとボールの隙間調整用シムが右側ジョイントに5枚、左側ジョイントに7枚も入っていました。
ジャガーのマニュアルによると0.28mmと0.11mm(実際にはインチの数値)が用意されています。 確かに厚みを測定してもこの通りです。 ”こんなにいっぱいシムを使う設計なんてあるかなァ~” と思いながらマニュアルを読み、新たに購入したボールジョイントキットを組んでみても多くのシムを入れれば問題なく組めることがわかり、よしとしました。
ただし、私としてはシム7枚は誠に気分悪し。 と言う事で、1・5mmと1.0mmのステンレス板を購入し、またまた自作です。
で、部品が出来たところで、組立です。
ロアーボールジョイントは部品点数が少なく、構造もシンプルです。 その分組み立てが難しかった。
まず、スピゴットをキャリアー(日本車ではナックルスピンドルと言う事が多い。 ジャガーにはスピンドルが付いていないので、単にナックルと言いますかね?) にボールシートを圧入します。 圧入の方法はリンクブッシュ同様、ねじで締めて行きます。
続いて、初めの構成部品の写真の黒いボールを入れ、赤いロアー側のボールシートを入れ、シムを少なめに入れて、4個の穴のあるロアーキャップをボルトで締め、ボールの動きを手で確認します。
動かなければ、シムを追加、動けばシムを抜き、ボールが動きだすシムの量を見つけます。
(赤いロアー側のボールシートが樹脂で、ボールにきつく嵌合するので、ジョイント内部に隙があってもボールが軽く動来ません。 従って、アッパーボールジョイントの様に測定ができません。)
その動き始めのシムの量に0.1mmのシムを追加し、動きがスムースであれば完成です。 もちろん、シム追加時たっぷりグリースを入れました。
(写真がなくてすいません。 夢中で組み立てて、アッ 写真撮らずに組んじゃった。 と言う事です。)
っで、 出来上がった部品がこれです。
所で、今回のオーバーホールで ”グリースをたっぷり入れました” と書きましたが、これは私の心配症を治療する為だけで、他には何の意味もありません。 更に言うとグリースの無駄遣い。
グリースは 「攪拌(かくはん)流動性」と言う性質で潤滑しています。 ようするに、ぐちゃぐちゃこねるとオイルの様に軟らかくなり、これで潤滑します。 逆に言うとぐちゃぐちゃこねない所は全く流動性がなく動きません。
以前からブログを読まれておられる方は覚えておられると思いますが、ワイパーモーター内のグリースは干からびていました(下写真)。 これは攪拌されていない部分だからで、潤滑したい所には全く移動していません。
この性質から、日常のグリースアップは、作動部分そのものに新しいグリースがいきわたる様に気を使う必要があります。
おはようございます。
当時の車はグリースは大変重要ですね。
それだけで潤滑している場合も多いです。
だんだん「佳境」に入りますね!!
by BPノスタルジックカーショー (2008-04-14 06:51)
まったくわからないのでコメント出来ませ~ん。 (;^^)ヘ..
グリースは色々な素材のものがありますが、どれも同じような性質なのですか?
by ガンバルおやじ (2008-04-14 12:46)
こんにちは。
ニップルの件ですが、今のクルマはグリス漏れはゴムが破れる以外無いほど密封されているので省略されたんじゃないかと、前回の記事から考えてこの考えに至ったのですが、どうですかね?
シムは自作には見えないクオリティですね!!
by OILMAN (2008-04-14 21:31)
はじめまして&nice!ありがとうございました♪
E-Typeのレストアをされてるんですねぇ~すごいっす。
自分も好きな車なので過去にブログに載せたこともあるんですよ。
http://jinn.blog.so-net.ne.jp/2006-07-11
またブログ覗かせていただきます!
by jinn (2008-04-14 22:34)
スタンドでCRCさされそうになります。
by ccq (2008-04-14 23:54)
僕も心配性でグリーズの無駄使いをしています(^^)
でも、むき出しのところでは、グリースが埃を付けて良くないと聞いて、最小限に塗るようにしています。
流動性の話、勉強になりました。
by くっさん。 (2008-04-15 09:04)
BPノスタルジックカーショーさん
もう少しで、フロントのリンクは付くかなと言うところ迄来ました。
来週又出かける予定ですので、先送りになってしまいます。
ガンバルおやじさん
グリースの基本的な性質は同じですが、シャシーグリースの様に水がかかっても比較的耐える物とか、ベアリンググレースの様に潤滑性能は良いが水に弱い等、用途に合わせて添加物を変えています。 グリースを選ぶ時は容器の表示をよく見て買うといいと思います。
OILMANさん
メンテナンスフリーはスカイラインのS54が多分最初に言い始めたのだと
思います。 それを追うように日産のブルーバードが510や610で進化させたのだと思います。
ニップルを廃止する為に密封性をあげ、泥水などが入らない様にダストカバーの形状を変えたりした様です。
jinnさん
来訪ありがとうございます。
ジャガーの記事見させていただきました。 近くに、旧車の見られる所があって、羨ましいです。
何時も ”オリジナルはどうなっているの” プロはどうしているの” となやんでいます。
ccqさん
コメントの内容がわかりません。 すいません。
くっさん
グリースの使い方、私も全く同じです。 むき出しの所にグリースがべったりでは汚らしいし。
流動性の様な話、知ったかぶりとみられるかなっと思い心配なんですが、
色々な人に教わったり、勉強の動機付けをして頂いたりとお世話になっていますので、お返しも含め、今後も知っていることは書きたいと思います。 中には、違う意見の方もおられるとは思いますが。
by kotobuki1946 (2008-04-15 21:34)
ナックルボーリジョイント構造・・・
私にとってはとても新鮮です!!
by saclam (2008-04-24 13:46)