MG ミゼット,クラッチの点検 [ MG ミジェット パワートレイン]
先日のクラッチ スリーブシリンダー点検と配管検討に続きフライホイール,クラッチプレートやレリーズベアリング回りの点検を行いました。
まず、降ろしたエンジンからトランスミッションを外し、レリーズベアリング部を点検。
下写真の様にクラッチハウジング内は汚れてはいる物の問題なさそう。
クラッチのレリーズベアリングはグラファイト(黒鉛)製で、下写真の様にグラファイトの残り厚みは 3.9mmもあり今後とも十分に使用して行けます。 (MGでは1.5mm以下の場合交換を推奨している様です。)
ちなみにジャガーEーType用に買い置きしておいた新品はグラファイトの厚みが 5.4mmで、E-Type のレストア時に取り外した物はグラファイトの厚みが1mm弱でした。
又、レリーズベアリングを動かすフォークは作動部分以外は清掃・塗装し、作動部分には日産のスリーブグリースを付けて組付けました。
次にエンジン後端に組み付けてあるクラッチカバーやフライホイールを外しました。
で、クラッチデスク(クラッチプレート)の点検をしました。
下写真の様で、フェーシングの厚みはフェース面とリベットの段差(空色矢印)が1.3~1.5mmで、総厚みは7.7mmでした。 このフェーシングの元厚等が分からないので今は交換するかどうか決断しかねる状態です。
国産車ではリベットとの段差が0.3mmで交換と説明されている物もあり、1.3mmは充分の様な気もしますが? (新品を購入し交換になるのかなァ~?)
次にクラッチカバーを点検、クラッチカバーのプレッシャープレート(空色矢印)やレリーズベアリングの当たる面(黄色矢印)の摩耗は無く全く問題ありませんでした。 組み付け時には多少埃を取る様な清掃をして再度使用する予定です。
クラッチ関係最後の部品はエンジンのフライホイールです。フライホールのクラッチディスクの当たる面も摩耗は無く、問題ありません。
尚、フライホイールのもう一つの機能「エンジンスタートの為のリングギアー」は若干摩耗しているが充分使用可能でしょう。(何度かエンジンをかけたがギアー鳴りもしなかった。)
(リングギアーの歯の面取り位置に違和感を持たれる方もいると思いますが、この車のスターターのギアーは引き込み式ですのでリアー側に面取りがあります。 今の車の殆どは押し出し式ギアーのスターターモーターです。)
昨年MGの修理工場を訪問した時に「エンジンを降ろすのならクラッチ3点セット(カバー,ディスク,レリーズベアリング)も交換したら」とのアドバイスを頂きましたが、今回確認した状況からすると「交換するのはあまりにももったいない!」と言う思いです。 清掃・潤滑油メンテだけで再度組み付け様と思います。
(クラッチディスクだけは交換対象に入れておこうかな!)
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MG ミゼット, フロントブレーキパイプの製作 [ MG ミジェット シャシー]
MG ミゼットのエンジンを降ろしている間にと、エンジンルームを通るブレーキパイプを製作する事にしました。
MGのブレーキパイプは、パイプを必要な長さで切り、両端末にフレアーナットを組付けてフレアー加工して仕上げ、短い物は直管のまま長い物は丸めてあります。 又、パイプには番号を付けて使用する場所を一覧表にされています。(ジャガーE-タイプの時も同じでした。)
まずは一番長く大変なフロントのフォーウエイコネクター からリアーアクスル迄のブレーキパイプ(上写真の4番)を曲げていきます。
曲げ加工はまず、曲げ位置を決めて下写真のパイプベンダーで曲げ、車に合わせて見て曲げた位置がズレていれば手で伸ばしたり追加曲げをしたりして修正していきます。
で、勘の悪い私はまる1日かかってやっとフォーウエイコネクターからリアーアクスル迄を完成しました。
このパイプは長いので少し曲げたくらいでは車に当てて合いを見る事は出来ず、又、"一挙に全て曲げてしまう"様な事も出来ず、フォーウエイコネクター付近は針金でモデル(下写真の空色矢印)を作ってモデルに合わせて車に当てられる所まで曲げて、車に当てて修正していきました。
曲げを完了したフォーウエイコネクター付近(黄色矢印)
フロアー下部分(黄色矢印)
実は一度程々出来上がって車に組付けて見たら長さが微妙に足らなくなっており、このフロアー中央部分を直角に曲げていた物を写真の様な斜め曲げに変えながら修正を繰り返し、やっと写真の形で長さを合せる事が出来ました。
下はリアーアクスル近く
次に製作したのがフロント右のブレーキパイプで、最も短いパイプです。
出来上がったパイプをフォーウエイコネクターとフロント右ブレーキのコネクターに組付けて見ました。
下写真が従来パイプと今回製作のパイプです。
その次の製作はフォーウエイコネクターからフロントブレーキ左のコネクターまでです。
従来品のこのパイプは、フレームの一番前のクロスメンバーの前側にクリップで固定されていましたが、イギリスのカタログや新規購入のパイプの長さ等から「一番前のクロスメンバーの上を通る」と推定し曲げ加工に入りました。
下写真が出来上がったパイプの全景です。
尚、従来のパイプはステアリングギアーが障害になり車から外す事が出来ませんでした。
最後は、マスターシリンダーからフォーウエイコネクターまでのパイプを製作しました。
尚、従来パイプは下の様に組付いており、新パイプもほぼ従来と同じ状態となりました。
今回でブレーキパイプは完了しましたが、再度従来のパイプに戻し、エンジンルームの塗装をした後正規に新しいパイプを組付けたいと思います。
ヤッパリ残るはクラッチのパイプです。
上写真の様な正規仕様のループの付いた長~いパイプにして、エンジンの振動を吸収するタイプにするのかなァ~~~???。
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MG ミゼット,クラッチのスリーブシリンダー [ MG ミジェット パワートレイン]
先日、クラッチのスリーブシリンダー(オペレーティングシリンダー)で下写真の様な遊びをしました。
自転車の空気入れにジャガー E-タイプ用ブレーキパイプやホースを結び、その先端にMG ミゼット用クラッチのスリーブシリンダーを組付けます。 そして、空気入れでシリンダーに空気を送り、シリンダー内のピストンが「動いた!」「動いた!」と楽しんでいました。
車に付いていたシリンダーの状態は下写真の様にプッシュロッドの錆はひどく、クラッチフォークとの繋ぎはボルトにダブルナット(正規はクレビスピンと割ピン)でした。
クラッチのスリーブシリンダー周りは非常にスペースが少なく作業のしずらい部分です。
車に組付いていた状態はイギリスのパーツカタログと一致していたが、作業性の幅を広げる意味も含め、エアーブリーダーと液圧パイプをカタログとは逆の組方でもピストンが正常に作動するかを試してみました。
又、ジャガーE-タイプ用の銅製ブレーキパイプが余っており、これが使えるかも確認した。
で、下写真左が車に付いていた状態でピストンの作動を確認。
(イギリスのパーツカタログと同じ組方でもあり、多分正規の組み方)
下写真右がエアーブリーダーと液圧パイプを正規とは逆の組み付け。
結果、エアーブリーダーと液圧パイプの組方はいずれの方法でも問題なく、又、ジャガーのブレーキパイプも問題なく使える様です。 だよねエ~ 構造からしても問題ないはず!
スリーブシリンダーをジャガーE-タイプ用に買い置きしてあったクレビスピンを使って、ミッションに組付けて見ました。
多分、正規仕様の組方
エアーブリーダーと液圧パイプの配置を正規と逆の組方で。
で、エンジンとトランスミッションを降ろした結果、下写真の様に運転席の脇に大き目の長孔を見つけました。 運転席の中にもぐってこの穴からエアー抜きをする様です。
尚、この車のクラッチの液圧パイプは長~~~くクニャクニャ曲がっており、更には途中にループをつけてエンジンの振動によるスリーブシリンダーの揺れを吸収する様です。
多くの車はスリーブシリンダーに、又はその近くにゴムホースを組付けて振動を吸収する様になっています。 ミゼットも1967年型からはゴムホースを使っています。
ジャガーE-タイプ用パイプが余っており、ゴムホースタイプにしよかなァ~~~???
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MG ミゼット,エンジンとミッションを降ろしました。 [ MG ミジェット エンジン]
MG ミゼットのエンジンルーム塗装の為エンジンを降ろしました。
と言っても塗装屋さんと何時エンジンルームを塗装するか決まっていません。
どうなる事やら?!
とは言え、エンジン・ミッション周りについてはメンテナンスする事や確認する事が一杯あり、取り合えずエンジンを降ろします。
まずは、エンジンを吊り上げたりしている時、エンジンの外装部品がボディにぶつからない様に外します。
初めにキャブレーター(キャブ)とエギゾーストマニホールドを外します。
キャブは2連のSUキャブです。 エギゾーストはパイプ製のスポーツタイプでした。
その他下写真のフューエルポンプ(空色矢印)やオイルパイプ,オイルストレーナー(黄色矢印)を外し、更にトランスミッションのシフトレバーも外しました。
尚、黄緑矢印は今回自作したエンジンスリンガーです。
ほぼエンジンの外装部品を外した後にエンジンスリンガーをセットし、エンジンマウントを外していきます。
フロントエンジンマウントは斜めにネジが向き合っているので、下写真の右側はマウントのブラケットも外し、左側はマウントから外します。 (左右共マウントブラケットから外してもいいのですが、ショックアブにぶつかりそうだったので変則的な取り外しとなりました。)
次に車の下にもぐって下左写真のトランスミッションに組付けてあるリアーエンジンマウント(橙色の矢印)の下側のネジ(黄緑矢印部穴)を外しました。 白矢印はトランスミッション。
更に下右写真のリアーエンジンマウントを締めている室内側のネジ(黄色矢印)も外します。
下写真の様にエンジンにエンジンスリンガー(ピンク矢印)を組付け、エンジンクレーン(空色矢印)、エンジンハンガー(黄色矢印)をセットします。
で、エンジンクレーンの油圧を手動し、エンジンを上げながらエンジンハンガーのハンドル(黄緑矢印)を回し黄緑丸内のスリンガー位置を動かし吊り上げ角度を調整、ボディ等にぶつからない様にしていきます。 (写真をクリックすると矢印もクリアーに見えます。)
尚、エンジンハンガーとエンジンスリンガーとの結束は、結束バンドの布バンドを使って下の様に縛り付けました。
エンジンとミッションはボディ等にぶつからない様に慎重に上げながら、ハンガーでエンジンとミッションの角度をコントロールしエンジンルームから取り出しました。
尚、ミッションの重量がかかったエンジンを水平に保つために、上写真ハンガーのハンドル(黄緑矢印)を回し重量バランスを取った為に、写真黄緑丸内の様にスリング位置が大きく移動しています。
で、車のエンジンルームはほぼ空になりました。
是からエンジンをどうしようかなァ~~~
なァ ~~~ んにも考えていないkotobuki1946でした !!!
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