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MG ミゼット,リアーアクスル上のハンドブレーキ部品のメンテ [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットのリアーアクスルを取り付けた後、ハンドブレーキをメンテしながら組付けました。

 下図はイギリスの部品会社「moss」のハンドブレーキの構成部品図です。
1960~1970年代のリジット リアーアクスル車のごく一般的なハンドブレーキの構造でした。

blogghand brake kouzou .jpg


 で、ハンドブレーキエコライザーとエコライザー取付けブラケットはサンドブラストで汚れや錆を取り専門メーカーにカチオン電着塗装をして頂きました。
 (この部品はスプレーのシャシーブラックでもいいのですが、MGのレストアを進める上で必要な防錆塗装で、専門会社の方々との顔つなぎの意味を込めて塗装をお願いしました。)

 カチオン電着塗装と言うのは、部品表面の塗装や錆を完全に取り通電する様にして、専用設備で部品表面にリン酸皮膜を生成して、その後どぶづけ塗装し200℃弱で焼付る物で、一般的な薬品にも侵されない強固な防錆塗装に仕上がります。 1960年代後半頃から普及し始め現在の新車はこの塗装技術やそれをさらに進化させた技術で塗装されており、「今の車は錆び難い!」を支えています。)

 下記ページがジャガーE-Typeのレストア時にレポートしたカチオン塗装の説明です。
  https://hisashi1946.blog.ss-blog.jp/2011-04-20


 リアーアクスル上のハンドブレーキの組立は、四角いキャリアーサポートをエコライザーブラケットにねじ込み、キャリアーサポートにエコライザーをねじ込んだ上で、エコライザーブラケットをアクスルケースに締め付けます。

その後、エコライザーにハンドブレーキケーブルと左右のロッドをクレビスピンで組付けます。

blogDSCN3786.jpg 


 左右のロッドをクレビスピンでエコライザーにとめますが、クレビスピンの上下にはグリースを湿らしたフェルトをロッドの上下に2枚組み付けます。
 従来フエルトは付いていませんでしたが、mossのカタログを見ると入っており、下の様に手持ちの2mmの黒いフエルトを使って製作・組付けました。

blogDSCN3757.jpg blogDSCN3789.jpg


 次に、左右のブレーキに付いているハンドブレーキレバーに左右のロッドをクレビスピンで組付けてリアーアクスル上のハンドブレーキは完了です。

blogDSCN3765.jpg


blogDSCN3762.jpg


 ハンドブレーキの作動は、運転席でハンドブレーキのレバーを引くと、下写真のハンドブレーキのワイヤーが黄色い矢印の方向に引かれ、それに伴い左ロッドが黄緑矢印方向に引かれ左のブレーキが作動、又、空色矢印の方向に右ロットが動き右ブレーキが作動します。
 で、ブレーキの左右の摩耗の違い等で左右のブレーキに効きの違い(シューの隙の違い)等が生じた時にはエコライザーのキャリアーサポートに嵌合したネジ部で首振りをして自動的に補正します。

blogDSCN3761.jpg


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MG ミゼット,リアー アクスルの組付け [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットはフロアー下面にシャシーブラックを塗装し、フューエルパイプを組付け、先日ついにリアーアクスルを組付けました。

 リアーアクスルのデフ(ファイナルドライブ)とブレーキドラムにマスキングをして、他は全面シャシーブラックを塗りました。 その後下写真の様に自作のアクスル台の上に乗せ、アクスル台ごとバイク用ジャッキで上げて、前後左右に動かしながら位置合わせをして組付けました。

(下写真はほぼ組付け完了の時の写真です。)
blogDSCN3735.jpg


 位置合わせは、スプリングをしっかりとボディに組付け、そのスプリングに合わせてアクスルを前後左右に動かしながら上げていき、穴位置を合わせて組付けました。
スプリングのアイブッシュの両脇にはナイロンワッシャー(従来は欠品)も入れました。

blogDSCN3749.jpg


 次にラジアスロッドの組付けは、ロッドのボディ側をきちんと締めて、リアーアクスルにセットして左右方向の位置を確認。 又、リアーアクスルのブラケット内幅とラジアスロッドブッシュとの隙の大きさも確認して、スペーサーの位置と厚みを決めました。
結果、従来のスペーサーは平ワッシャーを何枚も重ねて使っていたりで、私は手持ちのスペーサー(ジャガーEタイプの時に用意した物)を改造・製作して組付けました。
(下写真はリバウンドストッパーを組付けた後の物ですが、実際の作業はリバウンドストッパーを組付ける前に左右のラジアスロッド共組付け。)

blogDSCN3668.jpg bloggDSCN3753.jpg



 次にアクスルをジャッキで持ち上げ、スプリングをたわませ、リバウンドストッパーを組付けました。
 リバウンドストッパーはナイロン製と言う物を購入したが、従来品と全く形状が異なり、やむを得ず従来品を洗って組付ける事にしました。 31.5ポンドの無駄使いになってしまった。
(イギリスのmossでは、ゴム製と言う物が従来品とほぼ同形状だろうと思います。)

下右の写真が組み付け結果です。
blogDSCN3654.jpg blogDSCN3750.jpg


 次にレバー型のショックアブの組付けです。 所定の位置にボルトやナットで締付けるだけで、特に組付け上の特記は無いのですが、メンテナンスの時に上下左右に回してブラシがけをし清掃してしまいました。

 その後、整備要領書を読んでみると「空気が作動室(操作室)に入らないように、ショックアブソーバーを直立させてください」の様な事が書いてあり慌てて車の取付け状態(ほぼ直立)の向きに直して保管していました。 もう後のまつりだろうかね?!


 残念ながらと言うか何時もながらと言うか、組付けに夢中になってしまって写真を撮る事を忘れてしまいました。 とは言えほぼ組付けが完了しましたので、メンテ前後の状況を見て下さい。 私としては納得のいく出来ばえです。

メンテ前の右側
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メンテ後の右側
bblogDSCN3679 の.jpg

メンテ後の左側
bblogDSCN3678.jpg


メンテ前の真下から見た所
blogggDSCN3164.jpg

メンテ後の下から見た所
blogDSCN3744.jpg


 で、最後にスプリングのアイブッシュとラジアスロッドの前後の締付けナットを弛め、リアーアクスルの下にウマをかけ、スプリングに車重が掛かった状態とし、更にトランク内に水を入れたポリタンクを3個(54kg)入れ、人が乗った事を想定した負荷をかけて、弛めたスプリングのアイブッシュとラジアスロッドの前後のナットを正規に締め付けました。

(リアースプリングに負荷をかけて締め直すのは、車を使用中にスプリングのアイブッシュやラジアスロッドのゴムブッシュのねじれを"0"の状態とし、バウンドやリバウンドした時にゴムブッシュのねじれが異常に大きくならないようにする為です。)


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MG ミゼット,リアーブレーキのパイプ製作 [ MG ミジェット シャシー]

 
 相変わらず MG ミゼットのリアーサスペンションまわりをメンテしています。

 で、今回はリアーアクスルケースの上に組み付けるブレーキパイプを製作しました。
 2020.11.11にレポートした燃料パイプと同様に、イギリスでは古い車用として「その車に合わせた長さに加工し、曲げ加工はしていないパイプ」を販売しています。
パイプには番号が表示されており、説明書にはその番号の使用部位が記されています。

blogDSCN3659.jpg blogDSCN3658.jpg


 従来組み付いていたパイプは汚れ、一部鉄さびも出ていましたし、この車を購入した当初からブレーキと燃料のパイプは安全の為にも新品を購入し組付けようと思っていました。

blogDSCN3477.jpg


 説明書を見ながら作ろうとしている部分のパイプを選び、部品会社のホームページの形状等を参考に、リアーアクスルケースの形状に合わせ、パイプベンダーと手で私なりの形状に成形していきます。
(この車の正規形状は分からず、又、現状のパイプ形状が正規形状とは思えず、部品会社のカタログ形状に合わせた。)

イギリス 部品会社の部品カタログの配管図 (茶色線がパイプ形状)
mossのrear配管図本.jpg



 パイプベンダーは、下写真の白い部分の下に半円の溝がありそこにパイプをセットし、下写真の矢印方向にハンドルを回すとパイプベンダーの形状に沿って曲がります。
 もし、ベンダーの形状では曲げの半径が大きかったり,小さかったりの場合は親からもらった万能の道具である手と指を使って微修正します。

DSCN3661.JPG blogDSCN3541.jpg


完成したリアー右のパイプ(銅色)です。
blogDSCN3539.jpg

左のパイプ(銅色)です。
 従来品とは大きく形状が異なっていますが、デフ近くはイギリスの部品会社のカタログに似せて、しかも左ブレーキ近くは右ブレーキに合わせました。
blogDSCN3542.jpg


 で、リアーアクスルに組付けて見ました。 上手く出来たと思います。

blogDSCN3544.jpg


 更にエンジンルームからリアーアクスル迄のパイプも作ろうとして、ダイナモやディスビ,スターターモータを外してみたのですが、スターターモーター部分のトランスミッションとボディフレームとの隙が小さく複雑な形状の為今回は断念し、近い内にエンジンを降ろした時に作ります。

blogDSCN3741.jpg


 唐突に「エンジンを降ろす」との書き込み。

何故唐突に「エンジンを降ろす」となったかはそれは下の写真で分かります。
上の写真は私の清掃の結果です。
(クリックすると写真が大きく表示されます。)

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MG ミゼット,リアーショックアブソーバーの清掃 [ MG ミジェット シャシー]

 
 MGの ミゼットはフロアー下面の清掃、そしてシャシーブラックの塗装をしましたので、リアーサスペンションの組み付けの準備をしています。

 その一つとして題記ショックアブソーバー(以下ショックアブ)の清掃をしました。


 車に付いていた時は「泥に埋もれていました」と言える程でした。

bblogDSCN3165.jpg


 で、車から外して、

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 清掃しました。
 その後、アルミの本体を含めて少しでも錆を防ごうとクリアー塗装をしてみました。

blogDSCN3173.jpg

blogDSCN3172.jpg



 立てたり、寝かしたり、逆さにしたりしてシンナーとクレのブレークリーンで清掃しました。
綺麗になった!!! アルミ本体も油で固められた泥に埋もれていた為殆ど腐食はありません!


 その後、整備要領書を読んでみると「空気が作動室(オペレーションルーム)に入らない様に、ショックアブソーバーを直立にしておいて下さい」の様な事が書いてあり慌てて車の取付け状態(ほぼ直立)の向きに直して保管しました。

 もう後のまつりだろうか???!!!  まァ~このまま組み付けて様子をみよう!!!


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MG ミゼット, 燃料パイプの製作・組付け [ MG ミジェット エンジン]

 
 MG ミゼットのフロアー下面の清掃が終わり、前回のレポートの様にフロアー下面にシャシーブラックの塗装をしました。
 フロアー下面の清掃と並行して新たに燃料パイプを製作し、塗装されたフロアー下面に燃料パイプを組付けました。 今回はそのレポートです。


 イギリスから購入した燃料パイプは下写真の様に丸めた1本の銅パイプです。
パイプの脇の黒いツールはパイプベンダーです。

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 で、従来のパイプ(黄色矢印)は下写真の様に配管されており、3分割でした。 本来は一本物だと思います。

bloggDSCN3164.jpg blogDSCN3590.jpg

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従来品は3分割で、下右の様に接続していました。
blogDSCN3625.jpg blogDSCN3593.jpg


 で、従来品の形状やクランプ位置等を参考に、パイプベンダーで少し曲げては車に組付けて形状が会わない部分はパイプベンダーや手で修正しながら徐々に曲げ、ボディ形状に合わせて行きます。

 パイプベンダーは下写真の様にパイプをセットし、ハンドルを矢印の方向に回すと綺麗にベンダーの形状に沿って(半円)で曲がります。
blogDSCN3661.jpg


 燃料タンクからリアーアクスルの上側を通るパイプ形状が出来上がった所で、
在庫していたパイプを使って、燃料タンクから車の右側を通して一番前のフロントサスペンションメンバーの所で左に曲がる様な形状を試作してみました。 しかし車にエンジンが乗っている状態では、一本物のパイプは長すぎ組付ける事が出来ませんでした。
(在庫していたパイプとは、20年以上前にアメリカでフェアレディのレストアをしていた時、アメリカで購入し、持ち帰った物です。)



 と言う事で、1本物のパイプを従来品と同様にトランスミッションの後ろで左に曲げる事にしました。
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また、パイプを保護する為に、フロアーに固定するクリップ部分には透明のヒートシュリンクチューブを組付けました。
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 で、フロアー下面の塗装が完了したので、燃料パイプを組付けました。
 
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トランスミッションの後ろ側で車の右側に曲げました。
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で、パイプはエンジンのフューエルポンプ脇に顔を出しました。
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 最後の写真で分かる様にエンジンルームやフロントサスペンションは凄い汚れです。

 これから一つひとつ部品を外しながら清掃し、メンテをして行こうと思います。

 エンジンルーム内がこの様な汚れだった事を初めて知った時には「あ~~ア 買うんじゃなかった」 っと暫く座り込んでしまいました。

 でも今は大丈夫! やる気満々! 気の長ーい仕事になります。


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MG ミゼット,フロアー下面の塗装 [ MG ミジェット ボディ & トリム]

 
 この所2ヶ月位フロアー下面の下に組み付く部品を外し清掃・メンテ、そしてフロアー下面自体も清掃してきました。

 で、フロアー下面の一番長い範囲を占めている燃料パイプを製作し組み付け様と思った時に、フロアー下面の塗装を外部の塗装屋さんに頼んだのでは時間がかかってしまう事から、私がスプレータイプのシャシーブラックで塗ってしまおうと!


 フロアー下面は、エンジンやミッション等から漏れた油と泥でほぼ全面覆われており、シンナーとクレのブレークリーンを使って刷毛とワイヤーブラシで必死に清掃してきました。
 尚、油と泥に覆われていた事により、1964年製のフロアー下面は、部分的に鉄板の表面が錆びている程度で、錆による穴あきは全くなく良好な状態でした。

 油漏れはいい事だ!!! 大賛成!!! 56年間もの間フロアーを保護していました!!!
 (でも私の車だけは、油漏れのない車に仕上げたい!!!)


清掃を終えたフロアー下面
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 で、フロアー下面全面の清掃を終え、シャシーブラックで、塗装をしました。
(市販のスプレータイプ シャシーブラックの防錆力は落ちると思いますが、そこは3回塗りの厚塗りでカバー。)

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リアーアクスル取り付け部分
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 自宅の狭いピットの中からの塗装の為、塗料の飛沫で顔は黒く、衣類も触ると塗料の飛沫が手に付いて手が真っ黒になる様なひどい作業環境でした。

 何はともあれ、これでリアーサスペンションやフューエルパイプ等を組み付ける事が出来、この車の後ろ半分の下回りは完了に向かって一直線で~~~す!!!


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MG ミゼット,リアーブレーキのメンテナンスー2 [ MG ミジェット シャシー]

 
 前回レポートしました様に、MG ミゼットの右側リアーアクスルシャフトのフランジ部からデフオイルが漏れ出し、修理しました。 その時この部分の具体的な構造が分らなかった事も有り、修理の作業性や確実性を考えてリアーブレーキの部品を全て外しました。

下写真はまだホイールシリンダーとアジャスターが組み付いています。
blogDSCN3482.jpg


 で、右側ホイールベアリング部分の修理と並行し、ブレーキ内の作動部分にブレーキ用グリースを塗布し再度組立ました。
(実は前回のブレーキ点検の時に作動部分に全く油分がなく、ニュージーランドではブレーキの作動部分にグリースを使わないのが一般的かなァ~ と不思議に思ってはいました。)

ブレーキグリースの塗布した主な場所は下黄色矢印の所です。
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 で、組み立て完了後にハンドブレーキレバー部に新たに購入したダストカバーを組付け、ドラムには新規購入のめくら栓(このめくら栓は車には組み付いていなかった)を組付けました。

blogDSCN3512.jpg blogDSCN3619.jpg



 次に左ブレーキですが、実は非常に気になっていた事があったのです。

 ホイールシリンダーを固定するCクリップ部分にワッシャー(シム?)が入っておらず、ホイールシリンダーがカタカタ動いていたのです。
(イギリスの部品会社のホームページではこのシムの設定は既に廃止されていた事もあり、「まァ~プロが修理している様だしこのまま様子をみるか」と言う事で修理は見送っていた。)

 ワッシャー(シム)は下写真 バックプレーの黄色矢印の位置で、自作のシムを追加した後の状況です。
blogDSCN3524.jpg



 しかし今回右ブレーキを分解、グリース追加等をした事も有り、又、右のホイールシリンダーにはワッシャー(シム)が入っていた事もあり、左も私なりにきちんとしておこうと分解,修理しました。

左側もブレーキの部品を全て外し、ブレーキ内部を清掃,軽くシャシーブラックを塗りました。
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 そして、ホイールシンダーの寸法に合わせ、下写真の様にワッシャー(シム)を作りました。

 当初、0.3mm位のシムがいいだろうと作りましたが、シリンダーのカタカタは改善されず、0.4mmを作り(2枚重ねで0.7mm)、更に思い切ってステンレスの1.0mmと結局3枚作った物の1.0mmのシムがシリンダーのガタもほとんどなくなり、1.0mmを使う事に。

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 そして、右ブレーキと同様にブレーキの作動部分にはブレーキグリース(濃いオレンジ色)を塗布し組み立てました。 尚、右側同様にハンドブレーキのダストカバーは新品に交換。 欠品だったドラムのプラグも新品を追加しました。

blogDSCN3519.jpg blogDSCN3520.jpg



 ホイールシリンダーのガタはひょっとしたら重大事故につながる恐れがあったかも!!!
 私も甘かったと反省しきりです。

 又、ブレーキグリースは作動部分を安全に長持ちさせる重要な役割をもっており、この車を修理した会社(人?)はきちんと安全に長く使える様にと言う事より、やはり商売を優先したのだろうか??? 私の様に趣味で修理し、自分が長く乗ろうと思って修理しているのとは方向性が異なるのでしょうか?!

 甘かった事を反省すると共に、今後のこの車の修理に当たっての私の姿勢に大きく影響する出来事でした。


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MG ミゼット,右リアーホイールベアリング部からの油漏れ [ MG ミジェット シャシー]

 
 MG ミゼットのリアーアクスルを降ろし、リアースプリング等をメンテしている時に、ふと、リアーアクスルの右ブレーキドラムを見ると何となく油っぽい。  ウッ???

で、ブレーキドラムを外してみるとドラム内面にデフオイルがべっとりと付いていました!!

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 9月半ばにブレーキを点検した時には全く問題がない様に思われました。
 その後、リアーアクスルを降ろし、リアーアクスルの作業台を作った時に片側だけ持ち上げてリアーアクスルを斜めにした事があった。 この時にデフオイルがホイールベアリング側に流れ、このオイルがシール不良でブレーキ内に漏れ出したと思われます。

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 もし油がブレーキ内に回ってしまったらブレーキの効きが大幅にダウン。 ブレーキがないに等しいかも!!! 又、ギアーオイルでホイールベアリングのグリースが洗われてしまい、ベアリングはグリース切れを起こし劣化しているかも?

 と言う事で、燃料パイプ等をイギリスに発注しようと思っていた時だったので、早速他の部品と共にホールベアリングキットをイギリスに発注しました。

で、5日後にはフェデックス扱いでュウパック経由で到着しました。 早や!!!
blogDSCN3488.jpg


 到着したホイールベアリングキットを見て 唖然! あぜん! も一つ アゼン!
なんと、ガスケットが四つ折りで箱に入っていました!!! こんなの初めて!!!
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4つ折りされ折り目が付いており、単純に組付けたら折り目部分から油が滲むかも!
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 早速、ホイールベアリング部を分解、アクスルシャフトも抜いてみました。
ホイールベアリング部分のキャリアー(ハブ)構造は大型車以外では初めて見る形で、正しく分解・再組立できるか不安が一杯。 分解には結構勇気がいりました。
(この時ブレーキも分解、主に清掃・グリースの塗布をしましたので別途レポートします。)

blogDSCN3485.jpg


 分解した所、シャフトとベアリングキャリアーの間の紙製ガスケットが劣化しており、触るとポロポロ砕けてしまいました。 私も含め以前この付近をいじった時に、ガスケットがポロポロ砕け、そこに隙が出来、油漏れに至ったのかも? 又、ホイールベアリングにはグリースが全く残っていませんでしたので、この油漏れは今に始まった事ではない様です。

 ホイールベアリングの回転はスムースで異常は見られず、ベアリングにグリースを付けては回し、グリースを付けては回しを繰り返し、ベアリング内部にグリースを付けました。

 組立は、キャリアーの溝(上写真参照)に新しいOリングをセットし、次に4つ折りガスケットには液体シールを塗り、丁寧にハウジングにセットしました。
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 次に、抜いたアクスルシャフトのフランジ部に液体シールを塗り、アクスルケースに挿入、ビス1個を締め付け、次にブレーキドラムを組付けビス2本をしっかり締め付けました。
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 で、ついでにシャフトのデフギアーへの嵌合部のスプラインを点検した所、スプライン部分は表面硬化の焼き入れは無く、写真の様に少し摩耗している物の使用には全く問題ありません。

blogDSCN3502.jpg



 とんだ追加作業でした。
 また、無駄なベアリングとグリースシールを買ってしまいました!!!


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