ジャガー Eタイプのハンドブレーキ調整 [ Eタイプ シャシー修理]
先日友人宅にEタイプで伺った時、前の道路が急な登り坂で「ハンドブレーキを使っての坂道発進」をしようとした所、ハンドブレーキのキキガ甘くズルズルとバックしてしまった。
ハンドブレーキは目一杯引いたつもりだったので、これがEタイプのハンドブレーキ性能の限界とも思われるが、とりあえずハンドブレーキの点検と引き代調整を行ってみる事に。
で、レストア時のハンドブレーキのメンテナンス履歴をおさらいしてみた。
ブログに書かれてある内容は細部まではフォローしていないものの、メンテナンスとしてはきちんと行われており、ハンドブレーキのワイヤーやパッドも新品に交換していました。
ハンドブレーキレバー組み付け
https://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2010-07-17
リアーブレーキキャリパーとハンドブレーキユニットの組み立て
https://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2010-09-09
ハンドブレーキ エコライザーの組み立て
https://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2010-10-30
レストア完了後は先日迄ハンドブレーキの異常はなく修理・調整もしていない。 尚、今回のトラブルで振り返ってみるとハンドブレーキレバーのストロークは増えた様に思える。
何はともあれ、ジャガーのマニュアルを確認してみると、
下写真 緑矢印の5つの小さな穴からハンドブレーキを点検し、
「初期の車は、ハンドブレーキユニットの調整ボルト(下写真の青矢印?)を特殊工具で回し、パッドとローターのスキ(黄緑矢印の先)を0.1mmに調整する」とあった。
(下のデフとブレーキの写真は、レストアしていた時の物を流用しました。)
上記ボディの穴からパッドとローターの隙は測定出来、0.3~0.4mmだった。
しかし、調整ボルトには隠れた所に割ピンが付いており、とても割ピンを外してボルトを回す事は出来ない。 私の1964年型は「マニュアルの言う"初期の車"」ではないのだろう。
(尚、私の車には上記茶色矢印の先の中にはラチエットナットが付いており、もっとパットの隙が大きくなればこのラチエットナットで自動調整すると思う。)
又、上記の穴や下記のハンドブレーキワイヤー調整時にブレーキ周り全般を点検したが液漏れ等は無く、ブレーキパッドやローターには油付着等もなく、異常はなかった。
と言う事で、ハンドブレーキユニットでのパッドの調整はあきらめ(多分調整しなくていい)、マニュアルに書いてあるハンドブレーキワイヤーの調整を行う事に!
ワイヤーの調整は下写真の黄緑矢印の先のナットを締めて調整します。
今回はナットをゆるめ方向に4回まわして、ハンドブレーキレバーの位置をレバー先端で30mm位さげた。 その結果、ワイヤー調整後のパッドの隙は約0.2mmになっていた。
多分、ハンドブレーキの利きの甘さは全く解決していないと思うが、
とりあえずこの状態で乗って見よう。
友人宅の前の道路の坂は、市に道路工事をしてもらう事で解決しよう!
(私の古い車が安全に坂道発進できないからと言って道路工事は無理かな?!)