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小田原市根府川の JR白糸川橋梁,白糸川の釈迦堂と根府川の関所跡 [ 旅行 神奈川県]

 
 先日東海道五十三次の内「有松~鳴海宿~宮宿」を歩いてきました。

 この区間は10km程とそれほど長くない為名古屋に宿泊し、帰路は新幹線で熱海まで帰り熱海からJR東海道本線に乗り換え、根府川駅で降り題記場所を散策しました。

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 実はこの駅は、根府川の街の海側の端、海側の崖にせり出した様に作られています。
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 更にこの根府川駅の近くには、源頼朝が初めて挙兵した「石橋山の古戦場」や江戸時代の「根府川の関所」等があり歴史的にも非常の尽きない地域です。

 まずは根府川駅南側の「白糸川の橋梁」で、「かながわの橋100選」にも選ばれています。
  かながわの橋100選のページ http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f7488/
  かながわの橋100選の内の白糸川の橋梁(以下鉄橋)
            http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f7488/p27903.html


 駅を出て駅前の740号線を南方向に約200m歩き、左手の階段を下りて行きます。 約200m細い階段や旧な坂道を下って行くと、鉄橋はだんだんと近づいてきます。
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鉄橋を真下から見ると迫力満点です! 
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 鉄橋の下には「白糸川の釈迦堂」や「根府川の関所」の案内板が。

 釈迦堂は、案内板に従って鉄橋の真下の道路から白糸川におり、川を渡って行きます。
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釈迦堂の内部は一見何もない様に見えますが、
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内部は階段を下りて、黄緑矢印の先の洞にお釈迦様の像が祀られています。
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で、内部には下写真の様なお釈迦様が祀られています。

 この釈迦堂は根府川の旧家広井家の古文書によると、
広井家二十二世広井長十郎重友の代に地震が頻発、特に寛永九年(1632年)1月21日と正保四年(1647)9月14日と慶安元年(1648)4月22日の地震は、死者、民家の倒壊多く津波も来襲する等で世相は不安に満ちて居り、長十郎重友は村内世相の安泰の為「岩泉寺」境内の岩盤に釈迦尊像を像立して世相の安泰を祈ったとあります。

 二十二世広井長十郎重友(名を)改め宗左衛門が、台座に刻まれて居る『大工権助策』『石匠寅佐代』によって明暦二年(1656年)に像立したものと思われます。 その後、万治二年(1659年)の大洪水で「岩泉寺」は現在の高台に移ったがお釈迦様は自然の岩盤に刻まれていたので移す事が出来ず、現在の場所に残った。

 大正十二年(1923年)9月1日関東大地震が起こり、上の鉄橋が落ち、その上に山津波の土砂でお釈迦様の像は埋没してしまいました。
 お釈迦様は目の高さより上に拝むように刻まれて居たのですが、山津波の土砂に埋まり周りの地盤も高くなってしまった為、現在の洞の中のお釈迦様となったのです。
 特に土砂に埋まったお釈迦さまを掘った人々が落ちた鉄橋や土砂の中から指一本損じないお姿を見て驚嘆したとの事で、如来信者も多く、村内始め県西地方の人々の信仰は厚い。

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 続いて、「根府川の関所」跡に向かいます。
関所跡は、釈迦堂から約300m急な坂道を上って行き、現在の新幹線の鉄橋下(下写真の緑矢印先,上の高架橋は新幹線)にあります。
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 案内板によると、
 東海道の脇道として、又、熱海や伊豆に通じる道としてこの地に根府川関所は設置された。
新編相模風土記稿等によると元和元年(1615年)に設けられ、明治2年(1869年)に廃止されるまでの約250年続きました。 関所は明け六つ(6時頃)に開門し暮六つ(午後6時頃)に閉門、関所破りは重罪でした。  
 江戸時代小田原藩内足柄、箱根地方には箱根本関所の他に脇関所として根府川、矢倉沢、仙石原、川村、谷峨の五箇所の関所が設置されていた。 根府川の関所は他の関所より格上で、幕府から箱根関所に次いで重要視されていました。
 関所の位置については設置されていた当時は白糸川の南側にあったが、関東大震災で埋没し、その後新幹線工事等で河床が移動し、現在関所跡は河床となってしまった。

案内板にある昔の関所の絵
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現在の風景からすると山の稜線等昔のままの様に思います。
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 今回、根府川駅の周りを散策してみましたが、今回見た根府川周辺の名所旧跡はほんの一部で、「東海道歩きのついでに!」等と軽い気持ちでよった事は大間違いでした。
 「根府川の駅には何故1番ホームが無いのか」等、関東大震災の自然災害による出来事等まだまだ勉強不足で、もう少し勉強し近い内にもう一度寄らさせて頂きたいと思います。


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