ジャガー E タイプ, ラジエーターにリザーバータンクを製作・追加 [ E-Type エンジン補器]
先日、レストアしたジャガー Eタイプのナンバーを取得、初の試走を行いました。
その結果、幾つかの不具合が見つかりましたが、まずはエンジンの水温を安定させる事が先決と思いラジエーターにリザーバータンクを製作し追加しました。
完成した状況は下写真の様です。
先日の試走は、その前の走行で、ラジエーターから冷却水があふれ出たままの状態で試走を始めました。 (漏れた冷却水を追加しなくても充分走れるかを確認する為にもそのままでの走行としました。)
結果、少し走った所で、電動のクーリングファンが自動で回らず水温は急上昇。 で、こんな事もあろうかと、以前追加配線しておいた手動のスイッチをオンにしてファンを回し走行を続けました。
エンジンの冷却はラジエーターに冷却水を一杯に入れ、エンジンが回リ冷却水が暖まり80℃強になると水温センサーが水温を感知して通電、電動ファンを回しラジエーターの冷却水を強制的に冷やす。
80℃強以下になるとセンサーの通電がオフになり、冷却水の水温を一定に保つ。
で、E タイプは水温センサーが高い位置にある為、冷却水がこぼれてしまうと水温センサーが露出し、水温を正しく感知出来ず、電動ファンが回らずオーバーヒートになってしまいます。
と言う事で、リザーバータンクを追加し、エンジンが暖まって冷却水が膨張、ラジエーターからあふれ出た冷却水をタンクに受けておく。 エンジンを切り、冷却水がさめ収縮すると自動的にリザーバータンクの冷却水を吸引補充する様にします。
(1980年代以降の殆どの乗用車にはリザーバータンクが付いていると思います。)
下写真が製作したリザーバータンクの構成部品です。
白いタンクは近くのホームセンターで購入した薬品用の耐熱温度100℃の1リットル容器です。
パイプの最下部に穴を開け(黄緑矢印の所)、ラジエーターが冷えた時にこの穴から冷却水を吸込む。
下写真が車に取付けている所。 この後パイプをタンクに差し込みキャップを締めるだけ。
で、完成後、車庫内での試運転ではラジエーターからのあふれ出した水は550cc。 しかし走行してのあふれ出しは700cc(最初の写真)にもなっていた。 冬になるとエンジンが冷めている時と暖まった時の温度差が大きく、1リットルのタンクでは容量が足らないかも! 1.3リットルの丸ボトルか2リットルの角ボトルに変える必要があるかも。
尚、下写真の様にエンジンがさめるとタンクの水はほぼ全て吸引されラジエーターに戻って行きました。
(何もしないのにタンクの水がいつの間にか減って行く。 なんか不思議な気分。 魔法見たい。)
で、ラジエーターにリザーバータンクを追加する為には一つだけ条件があり、下写真の様にラジエーターキャップが ツーウエイのバルブ構造になっている事です。
構造は、まず冷却水が暖まるとラジエーターの内圧が上がりキャップ底のシール①が押し上げられラジエーターの水が排出されます。 この水がリザーバータンクにたまる。 で、エンジンを切りラジエーターの水が冷えるとラジエーターの中が負圧となり、キャップ中央のバルブ②が引下げられ(開き)赤い線の様にリザーバータンクの水を吸い上げ、ラジエーターに戻って行きます。
この中央の穴③と中央のバルブ②が付いていないキャップの場合はリザーバータンクを付けてもタンクから水が戻らず意味が無くなります。
何時も応援有難うございます。 E タイプ、リザーバータンクの追加で、少し安心して走れるかな? 多分まだまだ隠れた不具合があるだろう。 一つひとつつぶすしかない。
旧車は、水温との戦いですよね。
特に欧州車は、日本の気候や渋滞は想定外だろうから、いつも水温計は気に掛けています。
これで上手く行くといいですね!
それにしても、エンジンがピカピカで、見ていても飽きないでしょうね。
by くっさん。 (2011-09-27 22:07)