ジャガー E タイプ, リアーサスペンションにロアーアーム組付け その1 [ E-Type リアー サスペンション]
もう11月。 寒くなってきました。
ジャガーのリアーサスペンションは6ヶ月位かけてレストアをと思っていましたが、7ヶ月目に入ってしまいました。 ファイナルドライブを探し購入したり、部品待ち・メッキ待ちだったリと結構待ち時間が多かった。 しかし、気お使う作業はもうちょっとの所まで来ました。
しかも、今回もまた、アウターフルクラムピンを組立てる冶具の製作待ちになる等、なかなかスムースには行きません。 とは言え何とか下の様に無事組み立てられました。
まずはレストア前の分解時の状況です。
インナーフルクラムピンはロアーリンクの作動の内側の支点で、1箇所に2個のニードルベアリング、左右のロアーリンクの前後に付いているので合計8個ものニードルベアリングが付いています。
で、従来の状況を見てみると、下写真の様にニードルベアリンのグリースシールが曲がったり、切れたりして組付けられていました。 又、ベアリング部分に泥水が入りニードルベアリングは異常に摩耗していました。 そのベアリングの異常摩耗はリアー側に集中しており、シール性能に無理があるのかも。
インナーフルクラムピンのベアリング部分
ベアリングの状況
アウターフルクラムピンの方は、テーパーローラーベアリングを2個向かい合わせに組付けられており、左右のベアリング共に問題ありません。 尚、フルクラムピン挿入時、テーパ-ローラーベアリングのプレロードを調整するシムを押し、変形していました。
(ベアリングのプレロード(予圧) : ベアリングがガタつかない様に向い合う2つのベアリングを押付け合う様に予め荷重をかけておく事で、シム等で向い合うベアリングの間隔を調整してプレロードをかけます。)
ロアーリンクの錆取りと塗装は下記ページを参照願います。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2010-06-16
で、ロアーリンクの組立てです。
まずはインナーフルクラムピンのニードルベアリングの組付けで、下写真の様に小さいベアリングの為、ネジで締め込みロアーリンクに組付けました。
1つのリンクにニードルベアリングを2ヶ所計4個組終わった所でベアリングのインナーレースをはめ、サスペンションメンバーとデフに取付けたブラケットの間にロアーリンクを挿入し、グリースシール関係の部品を順次組付けながらフルクラムピンを入れていきます。
グリースシールの構成部品
上写真の部品を5mm位の隙間に、下写真の様にインナーリテーナーを入れ、次いでグリースシールを入れ、アウターリテーナーを入れと、部品を1つずつ入れながらフルクラムピンを挿入していきます。 この作業を1つのロアーリンクに4ヶ所、左右で8ヶ所行います。
で、全てシールの組付けが終わった所で、インナーフルクラムピンの両端のナットを締めてインナー側は下写真の様に完成しました。 リンクの作動はいたってスムースです。
続いて、アウターフルクラムピンの組付けです。
アウターフルクラムピンは、最初の写真の様にロアーリンクとリアーハブを結ぶピンで、ベアリングはテーパーローラーベアリングです。
ベアリングのプレロード調整用シムやリンクの内幅とハブの外幅を調整するシムの2種類が入り、フルクラムピンを入れようとするとこれ等のシムがずれ、上手くフルクラムピンが入りません。
1箇所に2時間位ねばりましたが、最後はじれてしまい無理やりピンをたたいて挿入。 で、私もやってしまいました。 前に整備された方と同じ様にシムを変形させてしまいました。
前に整備した方のシムの変形 私も変形させた
ジャガーの整備要領書には 「アダプター冶具(ダミーシャフト)を使うと組立ての助けになります」 と書かれています。
「私は丁寧にやればできる」 と思っていたが甘かった。
と言う事で、自分なりに考えたアダプター(ダミーシャフト)を作図、近くの機械加工屋さんに制作依頼。
又、変形させたシムの補充の為イギリスにシムを発注。
その結果は、次回のブログに書こう思います。
この整備のしにくさにはホトホト疲れて来ました。
もう少しだ。 頑張ろう!!!
何時も応援有難うございます。
予定より遅れてるとはいえ、着実に進んでいますね。
ここは、じっくり腰を据えて頑張ってください
by 駅員3 (2010-11-04 17:42)
おはようございます。
この調子なら来年5月のショーに間に合いますね!!
by BPノスタルジックカーショー (2010-11-05 09:40)
駅員3さん
一つひとつじっくり腰を据えてやってます。
なんといっても初めての構造ですので、マニュアルを読見ながらですので間違えない様に が最重点です。
BPノスタルジックカーショーさん
多分、間に合わないでしょう。
なんといってもドアーとサッシの立て付けが合わないので、板金からのやり直し、サッシのメッキもやり直しです。
でも何とかしたい。
by kotobuki1946 (2010-11-06 05:36)
こんにちは。
難しい作業お疲れ様です。
細かい作業が嫌いな私にはレストア作業は無理ですね。
by OILMAN (2010-11-06 21:43)
OILMANさん
この車、元々はレース用に開発された様で、メンテ等は考えていなかったんでしょうかね。
全くやりにくかった。
by kotobuki1946 (2010-11-07 06:26)