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ジャガー Eタイプ, やっと始まったデファレンシャル(デフ)の分解 [ EーType パワートレイン]

 
 5月下旬にリアーサスペンションを分解し、サブユニット単位にしました。
その時、デフのギアー(ファイナルドライブギアー)を確認した所、案の定ギアーがカジっていました。
ファイナルギアーのカジリはリアーのトランク付近から ”ゴー” という音がするだけで当面は大きな不具合が無いかもしれない。 しかし、知ってしまった以上何とかしなければと必死で2ヶ月間イギリスやアメリカにメールをしまくり新しいギアーを探しました。

 又、デフの油漏れは全てのオイルシールから漏れていました。 しかも最も油漏れしやすいピニオンギアーのオイルシールは、骨董品的な皮製でした。 アメリカでは多少の油漏れは修理せずオイルを注ぎ足し注ぎ足し乗っている方が多いのですが、デフは簡単に注ぎ足す事が出来ずそのまま乗ってしまう。 従ってギアーが潤滑不良でかじってしまう。

 更に、この車、デフからのアウトプットシャフト(スタブシャフト)のナットのロックワッシャーの爪を曲げ忘れ、ナットが緩みガタガタでした。 ナットはドライブシャフトにぶつかり、かろうじてネジがひっかかっており空中分解を免れていました。


 デフの外観です。 まだブレーキが付いています。 
blogP5120460.jpg

 デフの内部の状況
(リアーのカバーを外し、バックラッシュ(ギアーのガタ)を測定している所で、ギアーの赤い部分は光明丹と言うギアーの歯当りを見る染め物)
blogP7170509.jpg

ファイナルギアーのカジリはこんなです。      スタブシャフトのロックワッシャーの曲げ忘れ。
blogP5160442.jpgbblogP5120466.jpg


で、アウトプットシャフト部分を外し、デフのサイドベアリングキャップを外した所です。
デフのサイドベアリングキャップは、キャリアーに締付けてからキャリアーと同時に内径の加工しているので、必ず同じ位置,同じ向きに組立てる必要があります。 一般的には写真の〇印の位置とサイドベアリングキャップに合いマークが刻印されています。
blogP7180499.jpg

外したアウトプットシャフト部分です。
ロックワッシャーが曲げてなく、ナットが緩んだ為ベアリングの側面が摩耗しています。
 テーパーローラーベアリングはアウターレースとインナーレースが分離出来ますが、必ず購入時の組み合わせのまま使う必要があり、セットで保管します。 もしセットで保管できない場合は下写真の様に番号等合いマークを書いておくといい。
blogP7180492.jpg
P7260634のコピー.jpg

外したデフ。  リングギアーにはカジリが見えます。
blogP7180502.jpg

デフを外したギアーキャリアーです。
blogP7220601.jpg

で、ギアーキャリアーからピニオンギアーを抜こうとした所、自作プレス機に大きな誤りを発見。
ダルマジャッキは普通に立てて使う時は全く問題ないが、上下反対ですと油圧をかけるどころかウントモスントモ作動しません。 知らなかったァ~~~。
ギアーキャリアーは大きいので、キャリアーをプレス機の下に置き、ジャッキをプレス機の上の梁にクランプして使う予定でした。

と言う事で、下写真の様にギアーキャリアーを上にひもで吊るし、更にクランプで止め、万一の時にキャリアーが転がり落ちない様にして、赤い矢印の方向からピニオンギアーを押して抜きました。
blogP7220606.jpg

で、抜いたピニオンギアーと新たに購入したピニオンギアーです。
下写真の右側の方に違いがあり、今迄使われていたピニオンギアーはスプラインで、今回購入したギアーはセレーションになっています。
P7220610.JPG


 この後は前々回(7月23日)の 「ベアリングの分解」 と同じ様に必要に応じ冶具を自作し 、ギアーキャリアーに圧入されているベアリングのアウターレースはプレス機で抜き、デフのベアリングのインナーレースはべアリングプーラーで抜き分解完了です。


 今回外したベアリングは全て再使用せず、新たに購入したベアリングを使用する予定です。
ですが、購入したベアリングが万一使えず、更に従来品と同じベアリングが購入できなかった場合に備えて、再使用可能な様に丁寧に分解しました。

 デフ(ファイナルドライブ)のベアリングはテーパーローラーベアリングで、このベアリングは厚み管理が非常に難しく、その為、高い組立て精度を要求されるデフは各所にシムを使って調整しています。

 で、今回、アメリカとイギリスから購入したベアリングは皆同じティムケン社のブランドですが、アメリカ製,イギリス製,フランス製,インド製が入り混じってワールドワイズのオンパレードです。 世界各地で高精度の厚み管理が出来ているとは思えず、万一の再使用の準備は絶対的な条件の様に思えました。


 そんなこんなで分解し終わったギアーキャリアーはペイントを塗り、早く乾燥するのを待っています。 トタン屋根用のスプレーペイントで、オリジナルとピッタリ同じ色でしたが自動車用と違って乾きが悪い!
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コメント 8

luka

徹底的にやらないと気が済まないんですね。
次々に大物が出てきて、いつもびっくりしております。
by luka (2010-07-30 23:45) 

BPノスタルジックカーショー

おはようございます。

デフまでもご自分でやられるのはすごいですね。
反対に日本で出来るところも限られています。
それにしても当時の大英帝国のものつくりは大したものですね。
by BPノスタルジックカーショー (2010-07-31 04:47) 

ベアトラック

趣味や道楽の域を越えていますね。すごいなぁ~
by ベアトラック (2010-07-31 10:38) 

駅員3

nice押し逃げ失礼します。
後日ゆっくり拝見させていただきます。
by 駅員3 (2010-08-01 08:08) 

standardgogo

type1の仕様、了解しました。
暑い中の作業、休息もシッカリお願いします(^^)v

by standardgogo (2010-08-01 19:03) 

kotobuki1946

lukaさん
この車の全てをやろうと思っています。

BPノスタルジックカーショーさん
デフが私のルーツです。
ベアリングの生産国にはまいりました。 物流だけでも大変でしょうに。

ベアトラックさん
仕事として、お金を稼ぐ気はありませんが、この分野はプロのつもりです。

駅員3さん
よろしく。

standardgogoさん
急ぐ事でもないので、休息の合間にやっている様な物です。
by kotobuki1946 (2010-08-03 06:16) 

くっさん。

バックラッシュの調整って、ラジコンカーのデフでは、よくやりましたが、
本物をされているって、驚きです。
プロでも、ここまで出来る人(やったことのある人)は少ないでしょうね。
トタン屋根用のペイントをクルマに使うって、やわらか発想ですね(^^)
by くっさん。 (2010-08-04 09:37) 

OILMAN

こんにちは。
LSD交換はしたことがあるのですが、ピニオンギヤの交換は経験がありません。
ピニオンまで自分で出来ればファイナル変更も可能なんですが、未だ勇気がないんですよね。
by OILMAN (2010-08-06 08:46) 

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