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ジャガー Eタイプ, リアーサスペンションのベアリング分解 [ E-Type リアー サスペンション]

 
 多分、今回のベアリングを抜く記事はほとんどの方には ”つまらん事をウダウダと書きおって” だろうと思います。 しかし、パーソナルレストレーターにとっては行き詰る事の多い所だろうとも思います。

 私が ”レストアはEタイプにしよう” と思った決め手は、アメリカにいた時に ”カー リボーン(生まれ変わるとでも訳す?)” と言うTV番組でEタイプのレストアを細かく放映。 単なる修理ではなく ”どう言う道具を使って、どうゆう様なテクニックで、どう修理する” かを細かく放送しており非常に参考になりました。 この記事が一人でも参考になればと思っております。 又、間違った事があればどしどし指摘もお願いします。 



 まずはリアーハブのベアリングの分解です。

リアーハブは車では下写真の所についています。
P5030412のコピー.jpg


 リアーハブにはシャフトを支えるホイールベアリング2個と、タイヤが上下動する時のリンクの支点となるフルクラムピンのベアリング2個が付いており、片側で合計4個、左右合わせて8個のベアリングが付いています。

 初めはベアリングプーラーを使って分解をと思ったのですが上手くいかず、手持ちの廃材や既に用済みとなった冶具を活用し新たな冶具を作り、自作のプレス機で分解致しました。

 写真はプレス機でフルクラムピン用のベアリングを抜いている所。 手持ちの冶具を活用している為、やたらと積み木をして危なっかしい。 組立て迄には縦の柱に穴を追加し、適切な高さで作業をしたい。
P7060497.JPG

 同じ様にホイールベアリングのアウター レースも抜きました。
で、今回プレス機を使って抜いたベアリングのアウターレースとその冶具です。
blogP7060502.jpg

 各冶具の使い方は写真の様です。
フルクラムピン用ベアリングのアウターレース
P7050467のコピー.jpgblogP7050475.jpg

リアーホイールベアリングのアウターレース
P7050493のコピー_edited-2.jpgbblogP7050483.jpgblogP7050483.jpg

 で、このベアリングはうまく抜く方法が見つかっていません。
理屈としてはドライブシャフトのユニバーサルジョイントの様にハブを手に持ち、下矢印の方向からハンマーでハブをたたくとベアリングが浮いてくるはずですが、かんごうが硬く全く浮かない。
どうせベアリングを交換するので、グラインダーで削り取ろうかとも思うが、削るのはなんとも悲しい。
P6190453のコピー.jpg


 続いて、デフ(ファイナルドライブ)のスタブシャフト用ベアリングも抜きました。
blogP5160424.jpg

ベアリングのインナーレースは左の様にベアリングプーラーで抜き、アウターレースは半割りのプレートを作りプレス機で抜きました。

P7170516のコピー.jpgP7170522のコピー.jpg

で、半割りのプレートの作り方は、写真の様に手持ちの廃材(板厚4mm)にベアリングの座面位の大きさの円を書き、サンダーで丸く削り、次いで中央から真っ二つに切って半割りにし、後はコツコツとめては削りを繰り返し、ギリギリはまる大きさにします。
抜く作業は下右写真の様に厚い円板をあて半割りの板が倒れない様にして矢印の方向から押します。
P7050476.JPGP7050478.JPGP7050488のコピー.jpg


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standardgogo

レストアにくだらない部分はまったくありません◎
リアディスクローターの位置も鮮明に分かり、構造が理解できそうです。
イラストを作っていますが、kotobukiさんの仕様に近づける為に時間が
かかっています。色は除き、サイドバーの画像が概ね近いんでしょうか?

by standardgogo (2010-07-24 21:01) 

schnitzer

下まわりの写真、素敵です!
最近、自分の車の下など見ることもなくなってちょっと寂しい気がしております。

by schnitzer (2010-07-24 22:54) 

銀狼

私も旧車に興味があるため、いずれ余裕が出来た時には自分でもレストアを…と思っております。
ですから、記事の一つ一つが非常に参考になるので、毎回楽しく読ませて頂いております^^
by 銀狼 (2010-07-24 23:32) 

BPノスタルジックカーショー

おはようございます。

日本でもTVでレストアの番組をやるくらいにならないと・・・・・
何年後か予想もつきませんね。
by BPノスタルジックカーショー (2010-07-25 06:22) 

kanican

アメリカではこういうマニアックな番組があるんですね。
やはりdo it yourself の国だからでしょうか。
by kanican (2010-07-25 10:01) 

駅員3

私も結構凝り性なのですが、とてもとてもここまでのことは…
以前個人のレストアラーがGPWのフルレストアの様子を専門誌に連載されたのを毎号買って、参考にさせて頂いたことがあります。
いつかは自分も一台仕上げたいと思いましたが、こちらの記事を拝見していて、それが大きな誤りだった事に気づきました[ひらめき]
by 駅員3 (2010-07-25 18:17) 

くっさん。

完成したら、ぜひ本として出版して欲しいです。
レストアしない人にも、面白いと思います。
英語版とかも、出来てたりして。
by くっさん。 (2010-07-26 22:02) 

kotobuki1946

standardgogoさん
サイドバーに対し、フロントのコンビランプがだいだい色で、ホイールがワイヤーです。 気にして頂いて光栄です。

schnitzerさん
下周りを見る事はほとんどないのが普通でしょう。 多分車が動くようになったら私もみなくなるでしょう。

銀狼さん
有難うございます。 一般の方は全く縁のない様な所もきちんと書きッずけます。

BPノスタルジックカーショーさん
自動車がこんなに普及しているのにTVでの自動車の番組がごくわずか。
車いじりの楽しさを伝える番組が欲しいですね。

kanicanさん
私の住んでいたケンタッキーではレストアをしている方が非常に多く、ナショナルジオグラヒック程度のごく普通の番組でした。
車のオークションを実況中継する番組もありましたよ。

駅員3さん
車のレストアの仕方には2通りあって、今回のEタイプの様に ゼロスタートで完成まで動かない と言うのはまれだと思います。
一般的には動いている車を、今回はインストだけ、 次回はエンジンだけ、等と部分部分でレストアしながら乗る方がいいのではと思います。 それも自分で出来る所+アルファーで。 (+アルファーをしないと達成感が少ないかも)

くっさん
本までは躊躇しています。
でも、だんだんとくっさんの ”本に・・・” に負けそうです。
私が英語版を作る事は全く不可能です。 
by kotobuki1946 (2010-07-28 04:59) 

OILMAN

こんにちは。
足回りって何で固い場所が多いんでしょうね。
私も時に悩むことがあります。
上手くいくとスムーズに動いて音も無くなるでしょうから、作業の甲斐もあるってもんですね。
by OILMAN (2010-07-28 20:22) 

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