アルバイト先の面白い仕事, カメラでクラシックカー部品を再製! その1 [クラシックカーの部品を再製する]
以前から紹介したいなァ~ と思っていましたが、なかなかチャンスがなく延びのびになっていましたアルバイト先の仕事の一つを紹介します。
アルバイト先のホームページ http://www.daiei-press.co.jp/
題記の様なタイトルでは何が何だかわからないと思いますので、まずは簡単に。
人間の目の様に二つのレンズを持ったカメラで部品や道具等を撮影し、それをコンピューター処理して縦,横,高さの3方向の数値に置き換え、コンピューター上の図面にします。
このコンピューター上で図面化したデーターをもとに、コンピューターで縦,横,高さを同時に制御し加工できる加工機械を動かし、部品や部品を作る道具を作るシステムです。
カメラで撮影する部品や道具は多少錆びて朽ち果てていても、破損していても、カメラで撮影した後に補正しますので、初期の製造時と同じものにする事が出来ます。
で、今回のプロジェクトはこのシステムを使ってジャガー Eタイプの部品を作ろうと言う物。 アルバイト先ではリバースエンジニアリングと言っています。
まだ 再製する部品がないので、今回は下写真の部品の例で紹介します。
尚、今回のレポートは部品の測定までかな?

下写真の様なカメラで、測定や再製したい物をカメラの撮影台に乗せ、2個のレンズを持ったカメラで撮影します。 このカメラは今話題の3D映画のカメラと同じ様な原理ですが撮影の精度は3/100mm~5/100mmと格段に良いものです。
カメラでの撮影は部品の形を考えて、部品の向きを変えて何方向かの撮影をします。
![IMG_0731[1].jpg](https://hisashi1946.c.blog.ss-blog.jp/_images/blog/_6a2/hisashi1946/IMG_07315B15D.jpg)
で、何方向かの撮影データーをコンピュター上でドッキングさせ、処理をします。
![IMG_0732[1].jpg](https://hisashi1946.c.blog.ss-blog.jp/_images/blog/_6a2/hisashi1946/IMG_07325B15D.jpg)
その結果、下写真の様に撮影した部品がモニターに表示され、コンピューター内部では部品の全ての部分が数値化されており、必要に応じて下写真の様に各部分(自分で確認したい任意の位置)の寸法を数値で見る事が出来ます。

又、この部品は、3D CAD図面がありましたので、この図面の寸法と撮影した部品の寸法をドッキングさせ比較すると、下写真の様に図面寸法からどれ位ずれているかをカラーで見る事も出来ます。
(「3D CAD図面」 とは、3D=3ディメンション(縦,横,高さ)を CAD=コンピューター アシステッド ドラフティング システム(コンピューター設計支援システム)で作成した図面の事です。

勿論、パソコンのモニターでは部品の向きも360度変えて好きな角度から見る事も出来ます。
映画の様に3Dのモニターが出来れば、部品を手にとって見ているのと同じ様に見る事が出来るかも。



この測定方法や部品・冶具・プレス型の再製(複製製造)の問い合わせは下記ホームページで!
http://www.daiei-press.co.jp/html/page09.html
アルバイト先ではジャガー Eタイプの部品を作ろう と言っていますが、ほとんどの部品が入手でるので、なかなか適当な部品が見つかりません。
それだけジャガーは、旧車でも部品供給がしっかりしており、 ”旧車の部品を供給しないで世界一使い捨て社会” としてしまった日本のメーカーも見習ってほしい物です。
マァー 近い内部品を探して、再製過程を紹介します。
その為に ”その1” としたわけで!!!!!

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技術の進歩に驚くばかりです \(◎o◎)/!
by ガンバルおやじ (2010-01-18 15:23)
頭の中で理解しても
実際に3Dでこの様なことが出来る!
なんだかとんでもない世界になっているのですね
by pace (2010-01-18 15:27)
こんにちは。
これはすばらしい技術ですね。
ロードスターもそろそろ部品が無くなるといわれており、本当に無くなってきたらどうしようと心配しているんです。
これなら万が一でも何とかなりそうですね。
by OILMAN (2010-01-18 21:11)
ものすごい情報をありがとうございます!
図面上に落とし込んだ上に、全て数値化するなんて。
これなら現物さえあれば、複製するためのデータが
全部揃いますね。いやはやさっそくブックマーク
させていただきます!
by rikurie (2010-01-19 00:02)
すごいです。
この機械でフェラーリ撮影して、、、なんてことは出来無いですが。
by luka (2010-01-19 00:08)
おはようございます。
3Dは実際にはこんな風にするんですね。
これがあるから中国でも何でも出来るんでしょう。
>旧車の部品を供給しないで世界一使い捨て社会”
同感ですね!!
by BPノスタルジックカーショー (2010-01-19 05:44)
素晴らしい技術ですね![[ぴかぴか(新しい)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/150.gif)
![[ハートたち(複数ハート)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/139.gif)
一昔前には夢のような技術が、こうして実現されていく様子にワクワクします
部品が実際に作られていく過程が楽しみです
by 駅員3 (2010-01-19 06:35)
はぁ~!!素晴らしい(^^)
すごい技術ですね!!
by いとお (2010-01-19 07:33)
これはスゴイですね。
以前、同じようにして、プラスチックを成型するのをニュースで見ましたが、
こんなに身近なところにあるなんて!
旧車マニアには心強い見方ですね。
遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。
by くっさん。 (2010-01-19 07:42)
凄い技術ですねー
こういうものがあると言うことは聞いたことがありましたが
こんなに精度の良いものとは知りませんでした。
その2その3が楽しみです。
by emu310 (2010-01-19 17:57)
ガンバルおやじさん
私もなかなかついていけません。
paceさん
ほんとに頭の中と実感がなかなか伴いません。
約9年前、アメリカ,フロリダのケネディ宇宙センターで初めて3D映画を見た時は目の前にある画像を何度も手を出して触ってみましたが何もなかった。 眼鏡をはずすとはるか遠くにシャッターブレした様な画面がありました。
OILMANさん
このシステム高価なので、部品再生には設備費が上乗せされて結構なお値段になるかも。
rikurieさん
全て数値化されるのが良いですね。 特に曲面や斜面の途中は従来の測定では難しかったですから。
lukaさん
車一台撮影するほどの大きなカメラは知りませんが、基本的には何でも複製可能ですね。
BPノスタルジックカーショーさん
旧車部品の供給、何とかしてほしいですね。
このシステムで複製を作り、市場に供給したらTOYOTAはなんと言うだろうか? 部品を供給しないでいて、著作権だけは主張したりして!
駅員3さん
製作する部品がまだ定まっていないので、ゆっくり待っていてください。
いとおさん
アメリカにもあると思います。 良い技術です。
くっさん
多分くっさんの見たのは立体コピーと言うものだったのではないでしょうか? だとすると若干システムは違う様に思います。
でも、目指す所は”全く同じ物を複製したい” と言う事で同じですね。
emu310さん
このシステムは元々は部品の測定用なので、精度が売り物ですし、プレス型等はこの程度の精度がないと使い物になりません。
by kotobuki1946 (2010-01-21 15:55)
たしかに。
私も時計をたまにオーバーホールするのですが、
例えばRolexは分解して戻せば、動き出しますが
Seikoはそのままでは動かない。
多分、部品の殆どが使い捨ての考え方で作られているのでしょう。
by ulyssenardin36000 (2010-01-30 15:28)