エンジン本体が完成 [E-Typeのレストア エンジン]
先週、やっとの思いでエンジン本体が組み上がりました。
1月頃にバルブの曲がりを発見し、代替部品を購入し交換、バルブ クリアランスを調整。 次にバルブの開くタイミングを微調整し、エンジン本体が完成しました。
なんと、一昨年12月にエンジンを分解し始め、15ヶ月のレストアです。 又、シリンダーブロックのボーリング完成が昨年3月末ですから実に12ヶ月かけてのエンジン本体の組立てです。
な~んか書いていて ”あほらしく” なって来ます。 こんなに時間をかけなければ出来ないなんて。
このエンジンでは、色々トラブルがありましたが、主だったものは
* シリンダー ボアーがマキシマムサイズで、シリンダー ライナー購入にてんてこ舞いだった事。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-01-17
* 購入したピストンのサイズが小さく、対応に苦労した事。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-01-28
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-05-27
* 購入したインテーク カムシャフトが異品(エギゾーストだった)で、代替を入手。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-07-15
* せっかく組上げてみたら、エギゾーストバルブを曲げてしまっていた事
等など・・・・・・・・上げればきりが無く、辛抱強く頑張りました。
完成したエンジン本体です。 ----といってもだいぶ前の写真ですが。
で、今回行った事は、まず、曲がったバルブを交換し、バルブ クリアランスを調整しました。
尚、バルブ クリアランスは最終的にはエンジンを回し充分に暖気運転してから再調整します。 ジャガーの推奨値は、インテークが0.1mm, エギゾーストが0.15mmです。 今回はインテーク・エギゾースト共に 0.15~0.20mmでセットしてみました。
(暖気後、クリアランスの値がどうなるか気になる所ですが、答えは約1年後ですね。)
右が曲がったバルブ。 ボールペンの先端あたりで ”> 形” になっています。 左はOKの新品。
続いて、バルブ タイミングの微調整です。
ラフなバルブタイミングはカムシャフトを取り付ける度に実施して来ました。 が、最終的なバルブタイミングは下記の様にしてみました。
(残念ながらこの辺の細かい所は マニュアルに書かれていないんです。)
まず、1番前のピストンを上死点の点火位置にします。 上死点で、しかも点火位置であるかの点検はクランクプーリーとデスビで確認します。
次にカムシャフトをヘッドに乗せ、ラフに位置合せを行い、カムシャフトのベアリングキャップを締付け、続いて写真の様なタブ付きゲージでカムシャフトを正しい位置に調整します。 次にカムシャフトにタイミング ギアーを取り付けます。
左写真のカムシャフトのフランジの溝に、右写真の様にゲージをあて、ヘッドカバーと直角の位置にカムシャフトをセットします。
次にタイミング チエンの遊びを調整します。
下側のチエンは油圧による自動調整ですので、遊び調整はありません。 上側は、偏芯したシャフトでアイドラーギアーを支えており、このシャフトを回し、チエンの遊びを調整します。
右の写真の中央の2つ穴のある円盤を反時計方向に回し、チエンを張り、円盤の上の半月状のピンで円盤を固定します。 (写真の橙色のマークが半月状のピンの所で、チエンの遊びが最大で、おおよそ20度位回した事になります。)
チエンを張る事で、カムシャフトの位置がクランクシャフトの位置に対し、若干ずれます。 この若干のずれを、カムシャトのタイミングギアー内のセレーションの噛み合わせ位置を変える事で微調整します。
(下写真はエギゾーストですが、赤のマークで分る様に、セレーションを一山ずらしました。)
今回インテークとエギゾーストのギアーを調整した結果、バルブの開くタイミングは約1度早めに開く所まで調整出来ました。
(SRL311やシルビアのFJ20エンジンはタイミングマークで合わせるだけでしたので、実際にどれだけくるっているか全く分りません。 国産車で、バルブの開くタイミングのずれている量をご存じの方がおられたら教えてください。)
と言うことで、やっと次のステップに移る事ができます。 あ~あ よかった。
1月頃にバルブの曲がりを発見し、代替部品を購入し交換、バルブ クリアランスを調整。 次にバルブの開くタイミングを微調整し、エンジン本体が完成しました。
なんと、一昨年12月にエンジンを分解し始め、15ヶ月のレストアです。 又、シリンダーブロックのボーリング完成が昨年3月末ですから実に12ヶ月かけてのエンジン本体の組立てです。
な~んか書いていて ”あほらしく” なって来ます。 こんなに時間をかけなければ出来ないなんて。
このエンジンでは、色々トラブルがありましたが、主だったものは
* シリンダー ボアーがマキシマムサイズで、シリンダー ライナー購入にてんてこ舞いだった事。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-01-17
* 購入したピストンのサイズが小さく、対応に苦労した事。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-01-28
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-05-27
* 購入したインテーク カムシャフトが異品(エギゾーストだった)で、代替を入手。
http://hisashi1946.blog.so-net.ne.jp/2007-07-15
* せっかく組上げてみたら、エギゾーストバルブを曲げてしまっていた事
等など・・・・・・・・上げればきりが無く、辛抱強く頑張りました。
完成したエンジン本体です。 ----といってもだいぶ前の写真ですが。
で、今回行った事は、まず、曲がったバルブを交換し、バルブ クリアランスを調整しました。
尚、バルブ クリアランスは最終的にはエンジンを回し充分に暖気運転してから再調整します。 ジャガーの推奨値は、インテークが0.1mm, エギゾーストが0.15mmです。 今回はインテーク・エギゾースト共に 0.15~0.20mmでセットしてみました。
(暖気後、クリアランスの値がどうなるか気になる所ですが、答えは約1年後ですね。)
右が曲がったバルブ。 ボールペンの先端あたりで ”> 形” になっています。 左はOKの新品。
続いて、バルブ タイミングの微調整です。
ラフなバルブタイミングはカムシャフトを取り付ける度に実施して来ました。 が、最終的なバルブタイミングは下記の様にしてみました。
(残念ながらこの辺の細かい所は マニュアルに書かれていないんです。)
まず、1番前のピストンを上死点の点火位置にします。 上死点で、しかも点火位置であるかの点検はクランクプーリーとデスビで確認します。
次にカムシャフトをヘッドに乗せ、ラフに位置合せを行い、カムシャフトのベアリングキャップを締付け、続いて写真の様なタブ付きゲージでカムシャフトを正しい位置に調整します。 次にカムシャフトにタイミング ギアーを取り付けます。
左写真のカムシャフトのフランジの溝に、右写真の様にゲージをあて、ヘッドカバーと直角の位置にカムシャフトをセットします。
次にタイミング チエンの遊びを調整します。
下側のチエンは油圧による自動調整ですので、遊び調整はありません。 上側は、偏芯したシャフトでアイドラーギアーを支えており、このシャフトを回し、チエンの遊びを調整します。
右の写真の中央の2つ穴のある円盤を反時計方向に回し、チエンを張り、円盤の上の半月状のピンで円盤を固定します。 (写真の橙色のマークが半月状のピンの所で、チエンの遊びが最大で、おおよそ20度位回した事になります。)
チエンを張る事で、カムシャフトの位置がクランクシャフトの位置に対し、若干ずれます。 この若干のずれを、カムシャトのタイミングギアー内のセレーションの噛み合わせ位置を変える事で微調整します。
(下写真はエギゾーストですが、赤のマークで分る様に、セレーションを一山ずらしました。)
今回インテークとエギゾーストのギアーを調整した結果、バルブの開くタイミングは約1度早めに開く所まで調整出来ました。
(SRL311やシルビアのFJ20エンジンはタイミングマークで合わせるだけでしたので、実際にどれだけくるっているか全く分りません。 国産車で、バルブの開くタイミングのずれている量をご存じの方がおられたら教えてください。)
と言うことで、やっと次のステップに移る事ができます。 あ~あ よかった。
ご説明を受けてもちんぷんかんぷんですが、エンジンの内部はこうなっているのですね。
by ガンバルおやじ (2008-03-23 05:40)
こんにちは。
いろいろなトラブルを経ていよいよ完成、お疲れ様でした。
たとえ期間が長くても組んで回した後に気づいたトラブルは致命傷になることも考えられますから、万全の状態で完成したことに意義がありますね!
エンジン搭載、エンジン始動が楽しみです!!
by OILMAN (2008-03-23 20:01)
ガンバルおやじさん
バルブの開く時期の調整が日本の車とは違っています。
OILMANさん
本当に色々ありましたが、確かに後で不具合が見つかったのではまた
大仕事になりますから、今改善出来る事をよしとしなければね。
by kotobuki1946 (2008-03-23 20:54)
ひとこと・・
「うつくしい、かっこえ~」
組み上がったエンジン綺麗ですね。。
このまま、ディスプレイ・・・
いや、やはりボディに搭載してこそのエンジン
火が入るのをゆっくり、たのしみにしてます。
by てん (2008-03-23 22:30)
おはようございます。
自分で名エンジンをOHする・・・・
素晴らしいことです。
絶え間ない努力と知識には脱帽です。
こんな方が日本も沢山増えることが、古いクルマの市民権を得ることにつながると念願しております。
おめでとうございます!!
by BPノスタルジックカーショー (2008-03-25 10:28)
こんな御めでたい時に出遅れてしまいました。
おめでとうございます\(^0^)/
長い道のり、お疲れ様でした。
このまま枕元にでも置いて、いつでも眺めていたい気分でしょうね。
by くっさん。 (2008-03-25 14:12)
てんさん
ほどほど奇麗ではありますが、やっぱりヘッドの金色の薄いのが
気がかりです。 出来る限り早くボディに付けて車と呼べる様にしたいと
思います。
BPノスタルジックカーショーさん
ありがとうございます。 なんとかやっとです。 そんなに知識はありません。
やっている事で、いろいろな人から知識を頂いています。 ありがたいことです。
車の知識がそんなになくともいろいろな人が、簡単な所からレストアに
挑戦して欲しいものですね。 やっているうちに知識が付いてきます。
くっさん
ありがとうございます。 本当に長い道のりでした。 予定の倍以上かかりました。
エンジンがものすごく重いので、枕元は考えもしませんでした。
早くボディに付けて、3連キャブ付けてみたいのです。
by kotobuki1946 (2008-03-25 19:39)